2017年11月22日(水)

北陸新幹線延伸へ議論活発 福井・石川で知事や経済団体が懇談

関西
北陸
2017/11/9 22:42
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 福井、石川両県内で9日、知事懇談会や経済団体の懇談会がそれぞれ開かれ、北陸新幹線が議題に上った。福井県の西川一誠知事と石川県の谷本正憲知事は並行在来線の維持について話し合う連絡協議会を早期に立ち上げることで一致。経団連と北陸経済連合会(北経連)は同新幹線の大阪延伸によって東京と関西が2つの新幹線でループ状に結ばれる「ゴールデンループ」を形成する意義を確認、早期延伸に向けた連携で一致した。

記者会見する経団連の榊原会長(左)と北経連の久和会長(9日、金沢市)

 北陸新幹線が敦賀に延伸する2022年度末には、北陸本線の金沢~敦賀間(130.7キロ)が並行在来線としてJR西日本の経営から分離されることが決まっている。

 石川県側では同新幹線の金沢開業に合わせて15年3月に金沢~倶利伽羅間を第三セクターのIRいしかわ鉄道に移管、16年度の最終利益は約2億3000万円と2年連続の黒字だった。福井県での知事懇談で、西川知事は「石川県のノウハウを学びたい」と話した。

 県境をまたぐと経営主体が異なり、初乗り運賃がかかって従来より割高になることから、割引運賃制度の導入などについて連絡協議会で話し合う見通し。また並行在来線の安定的な運行と健全経営の確保へ向け、両県が協力してJR西日本や国に支援を要請する。

 ほかに北陸新幹線の大阪延伸の早期実現に向けて関西地域と連携を強めることなどで一致した。

 経団連と北経連は同日、金沢市内で地方創生などをテーマに懇談。経団連の榊原定征会長は懇談会後の記者会見で、ゴールデンループについて「三大都市圏と北陸の結びつきを強固にする広域経済圏の実現、広域観光の推進、非常時の迂回ルート確保という3つの意義がある」と指摘。早期整備に向けて具体的な検討が進むことに期待感を示し、幹線道路や空港・港湾などインフラ整備の重要性にも言及した。

 北経連の久和進会長(北陸電力会長)は「新幹線の早期延伸は財源確保など課題が多い。関西の経済界や自治体と連携しながら2030年ごろの全線開業に向けて努力していきたい」と強調した。

 一方、整備新幹線開業に伴いJRから分離された並行在来線に関係する12道県は同日、与党や総務省、国土交通省を訪れ、並行在来線への経営支援を合同で要請。並行在来線を維持・存続するための新たな仕組みの検討や、地元負担分に地方財政措置を講じることなど9項目を求めた。

 要望後、岩手県の千葉茂樹副知事は記者団に「並行在来線は老朽化に伴う更新費用が生じる一方、人口減少などで経営環境は厳しい」と述べた。国交省からは、18年度の概算要求で並行在来線を支援する新たな補助制度を盛り込んだと説明されたという。

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