2017年11月18日(土)

米中が28兆円の巨額契約 貿易不均衡是正へ

トランプ歴訪
中国・台湾
2017/11/9 20:30
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 【北京=多部田俊輔】トランプ米大統領と中国の習近平国家主席の首脳会談にあわせ、米中企業が総額約2535億ドル(約28兆7700億円)に達する34件の契約を交わした。トランプ氏が中国に貿易不均衡の是正を強く求めたことから、中国企業による対米投資や米国製品の大量購入が中心となった。

トランプ米大統領(左)と習近平中国国家主席の共同記者会見に合わせ、米中企業が約28兆円規模の巨額契約を結んだ(9日)=ロイター

トランプ米大統領(左)と習近平中国国家主席の共同記者会見に合わせ、米中企業が約28兆円規模の巨額契約を結んだ(9日)=ロイター

 トランプ氏は米中の企業経営者らの前で「今の貿易不均衡で中国に責任はない」と述べた。そのうえで「不均衡の拡大を防げなかった過去の政権を責めるべきだ」と語り、オバマ前政権などに原因があるとの見方を示した。中国は巨額の商談を示してトランプ氏の攻勢を封じた。

 多岐にわたる契約で最も規模が大きいのは、中国の国有石炭大手と国有発電大手が合併して発足した国家能源投資集団が米ウェストバージニア州で手掛けるシェールガスの開発プロジェクトだ。発電や化学コンビナートも含め837億ドルに達する。

 巨額の投資は中国製品の流入などが米国の雇用を奪っているとのトランプ氏の批判に応えたものだ。中国石油化工集団(シノペックグループ)がアラスカに430億ドルを投じる液化天然ガス(LNG)事業は1万2千人の雇用を生むという。

 米国製品の購入も積み上げた。370億ドルで米ボーイングの航空機を中国企業が購入し、米クアルコムの半導体を小米(シャオミ)などスマートフォン大手3社が合計で120億ドル分購入する。米国産の大豆や牛肉を購入する契約も交わされた。

 中国側の統計によると、米国の対中貿易赤字は年間約2600億ドル。今回の契約には投資が含まれ、複数年にまたがる購入も多いため、すぐに貿易赤字が減るかは不透明だ。

 ただ、貿易赤字額に近い商談をまとめたことで、中国政府は貿易赤字を減らす意思を米側に伝えた。

 トランプ氏は大統領選の時から中国に対する貿易赤字を問題視し、米国の雇用が奪われたと批判。アジア歴訪の前にも対中貿易赤字について「ひどい数字になっている」と指摘していた。今回の米中首脳会談では貿易不均衡の問題が北朝鮮問題と並んで大きな焦点となっていた。

 米中間の契約では中国の政府系ファンドの中国投資(CIC)も米投資銀行大手のゴールドマン・サックスと共同で50億ドルを投じ、米国での米中企業の製造業分野での提携を支援するファンドを設立することで基本合意した。

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