2019年6月25日(火)

EU、車CO2を3割削減 2030年に21年基準比

2017/11/8 23:07
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【フランクフルト=深尾幸生】欧州連合(EU)の欧州委員会は8日、2030年の自動車の環境規制を発表した。域内で販売する自動車について二酸化炭素(CO2)排出量を30年に21年目標に比べて3割削減することを求めた。世界でも最も厳しい水準となる。既存技術の延長では達成は難しいとみられ、欧州をはじめとする各国の自動車メーカーは電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV)へのシフトを迫られる。

発表した基準は、1台の乗用車や小型商用車が1キロメートルの走行で排出するCO2のEU全体の平均値だ。地球温暖化の進行を抑制する狙いがある。

欧州では08年、15年にEU全体の乗用車の排出量を1キロメートルあたり130グラムとする規制が導入された。現在は21年に95グラムの規制に向けて欧州市場で自動車を販売する各社が取り組んでいる。

販売台数や車種構成にあわせてメーカーごとに規制値は異なり、平均95グラムから3割削減が求められる。95グラムを燃費換算するとガソリン1リットルあたり約24キロメートルに相当する。新規制では単純計算で1リットルあたり約34キロメートルとなる。

30年の目標に加え中間目標として25年に21年比15%削減を設定した。規制値をクリアできなかったメーカーは罰金が科せられる。1グラム超えるごとにその年に販売した新車1台あたり95ユーロ(約1万2500円)を支払う。

9月に開かれたフランクフルトモーターショー

9月に開かれたフランクフルトモーターショー

CO2排出量が少ない自動車の販売奨励策も盛り込んだ。EVや燃料電池車(FCV)などの「ゼロエミッション車」とPHVなど排出量50グラム以下の車両を30年に30%以上販売したメーカーは全体のCO2排出規制を軽減される。インフラ整備の充実策と合わせて電動化シフトを後押しする。

欧州の基準は21年目標で既に世界で最も厳しい水準に達している。日本は20年に122グラム、中国は同年に117グラム、米国は25年に97グラムとされている。欧州がけん引し、環境負荷の低減に加え、EVの普及を進めたい国で規制強化が進みそうだ。

30年の21年比3割削減について自動車メーカーからは「現状の延長線上では達成不可能」との声が聞かれる。21年目標も厳しく、欧州の調査会社はトヨタ自動車が達成可能とみる一方、独フォルクスワーゲン(VW)などは困難との予測がある。

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