精神鑑定せず後見は違法 名古屋高裁、家裁審判覆す

2017/11/8 19:04
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認知症を患う三重県桑名市の70代の女性を巡り、名古屋高裁が、成年後見制度の適用を決めた津家裁四日市支部の審判を取り消し、審理を差し戻す決定を出していたことが8日、分かった。家事事件手続法は、重度な認知症などを除き精神鑑定が必要と定めており、高裁は「鑑定を経ておらず手続きが違法」とした。

成年後見制度は、判断能力が不十分な成人に代わり、家裁が選任した親族や弁護士らが財産管理などを担う制度。法務省関係者によると、高裁が家裁の後見開始審判を取り消すのは異例という。

桑名市によると、市は昨年9月、虐待された疑いがあるとして女性を保護。市の申し立てを受け、家裁が後見を決めた。

その後、家族が名古屋高裁に即時抗告。高裁は1月10日、女性との対話が一応成立している上、診断書などから「高度の認知症とまでは言えず、鑑定が不要とは認められない」と判断した。

高裁決定後の鑑定で、女性の認知症は軽度と診断された。判断能力に応じ後見、保佐、補助の3段階があるが、補助が相当とされた。市は改めて女性に補助人を付けるよう家裁に申し立てたが、女性が拒否したため、取り下げたという。

〔共同〕

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