2017年11月21日(火)

アマゾン「アレクサ」幹部が語る音声操作の限界
VentureBeat

コラム(テクノロジー)
AI
2017/11/11 6:30
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 人工知能(AI)を搭載した音声アシスタントの普及で、声によるタスクの実行は容易になりつつある。だが、AIを使って音声で端末を操作する「ボイスコンピューティング」のせいで、マウスを使って図形で操作する「グラフィック・ユーザー・インターフェース(GUI)」が時代遅れになることはない――。米アマゾン・ドット・コムの音声アシスタント「アレクサ・エンジン」部門のバイスプレジデント、アル・リンゼー氏はこんな見方を明らかにした。

■音声操作はGUIに取って代わることはない

「アレクサ・エンジン」部門のバイスプレジデント、アル・リンゼー氏
(C)Michael O' Donnell/VentureBeat

「アレクサ・エンジン」部門のバイスプレジデント、アル・リンゼー氏
(C)Michael O' Donnell/VentureBeat

 リンゼー氏は米カリフォルニア州バークレーで開催された米ベンチャービートの年次会議で「『エコー・ショー』と『エコー・スポット』、さらにはアレクサを搭載した『ファイアTV』にも画面が付いている。音声はテクノロジーやデバイスとのやり取りを自然な形にする革命をもたらすと思うが、GUIに取って代わることはないだろう」と語った。

 7インチの横長画面が付いた目覚まし時計のような「エコー・ショー」は、アマゾンが9月末に発表した6台のエコー搭載端末のうちの一つだ。

 リンゼー氏は他のアレクサ部門の幹部と同様に、アレクサをSFドラマ「スタートレック」に登場する会話できるコンピューター「ノーススター」に例えた。これはアレクサをなるべく堅固で、どこでも使えるようにしたいと考えていることを指す。もっとも、GUIの方が適している状況もある。

アマゾン・ドット・コムは米国ではモニター付き音声応答端末「エコー・ショー」を販売している

アマゾン・ドット・コムは米国ではモニター付き音声応答端末「エコー・ショー」を販売している

 リンゼー氏は「買い物で音声アシスタントが10品目のリストを復唱するのは、最適な体験とはいえないだろう。当社が力を注いでいる音声の分野と、人間の脳がより迅速に処理できるようにする、一覧性がある画面との最適な組み合わせがあるはずだ」と語った。

 リンゼー氏は幅広い分野について取り上げ、アマゾンがボット開発を進展させるために開催するコンテスト「アレクサ・プライズ」にも触れた。人間のように会話し続ける能力は「もちろん当社が次に目指す分野だ」と明言した。

■職場でもアマゾンエコーやアレクサが活躍へ

アマゾンのAIスピーカー「アマゾンエコー」(11月8日午後、東京都渋谷区)

アマゾンのAIスピーカー「アマゾンエコー」(11月8日午後、東京都渋谷区)

 アレクサ・プライズを統括するアレクサ部門のバイスプレジデント、アシュウィン・ラム氏は9月に開催されたパネルディスカッションで、一部のユーザーがアレクサにペットや家族の一員のように話しかけている点について言及。アレクサの会話能力が高まれば、人間の孤独をいやしてくれる可能性があると語った。

 リンゼー氏はアレクサを生活の隅々に浸透させるという観点から、BMWやフォード・モーターの車への搭載計画や、個別の体験を可能にするために声紋による識別を導入した点、職場で普及する可能性についても論じた。

 リンゼー氏はエコーが既に多くの場所で使われていると指摘。「職場でもエコーやアレクサが役割を担うようになると考えるのが自然だ」と強調した。

By Khari Johnson

(最新テクノロジーを扱う米国のオンラインメディア「ベンチャービート」から転載)

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