2017年11月18日(土)

続・まいど1号 ナニワの宇宙開発(熱撮西風)

コラム(地域)
関西
2017/11/10 2:00
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 東大阪の町工場などが作った人工衛星「まいど1号」の打ち上げから8年。そのノウハウを生かした挑戦が加速している。宇宙開発への民間参入を促す「宇宙活動法」の成立で追い風が吹くなか、小型ロケットや手のひらサイズ衛星の製作など関西発の宇宙ビジネスが熱を帯びる。

 「シュバッ」と大音響が上がる。大阪府立大学小型宇宙機システム研究センター(堺市)の実験用ロケットだ。まいど1号を管制した同センターは2014年、独自開発の衛星打ち上げに成功。まいど1号の中核を担った電子機器開発のニッシン(兵庫県宝塚市)と16年に超小型衛星のキットを開発した。

青空に飛び立つ大阪府立大のロケット。高度240メートルまで一気に上がった(和歌山市)=アクションカメラで撮影

青空に飛び立つ大阪府立大のロケット。高度240メートルまで一気に上がった(和歌山市)=アクションカメラで撮影

打ち上げに向け、真剣な表情で最終調整する学生

打ち上げに向け、真剣な表情で最終調整する学生

ロケットエンジン噴射実験の準備をする学生ら。湯で液体窒素を気化させ噴き出したガスを推進力にする(堺市の大阪府立大学)

ロケットエンジン噴射実験の準備をする学生ら。湯で液体窒素を気化させ噴き出したガスを推進力にする(堺市の大阪府立大学)

センターでは人工衛星の開発も行う。設計図が学生の瞳に映る

センターでは人工衛星の開発も行う。設計図が学生の瞳に映る

 基板製造のスタートアップ「航空宇宙技研」(大阪府東大阪市)は、まいど1号の責任者だった菊池秀明さんや小惑星探査機はやぶさの開発に携わった田原弘一さんらと手のひら大の衛星を打ち上げる「ドリームサテライトプロジェクト」を進める。クラウドファンディングを活用し大阪府立大などが開発したキットを基に衛星を製作。18年度中の実現を目指す。平井良太同社代表は「実績を積み、先行する海外へ打って出たい」と意気込む。

 まいど1号がつなぐ関西の宇宙開発。レガシー(遺産)は確かに次代へと受け継がれている。

(大阪写真部 浦田晃之介)

手のひらに収まる10センチ角の人工衛星の試験機。ドリームサテライトプロジェクトで打ち上げる

手のひらに収まる10センチ角の人工衛星の試験機。ドリームサテライトプロジェクトで打ち上げる

人工衛星用の基板を製作するスタートアップ「航空宇宙技研」の平井代表(大阪府東大阪市)

人工衛星用の基板を製作するスタートアップ「航空宇宙技研」の平井代表(大阪府東大阪市)

基板から無数の配線が虹の懸け橋のように伸びていた

基板から無数の配線が虹の懸け橋のように伸びていた

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