2019年9月24日(火)

昭和電工、買収した独社の米国事業売却完了

2017/11/8 15:23
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昭和電工は8日、10月に買収した独SGL GEの米国事業について、東海カーボンへの売却が完了したと発表した。株式売却額は1億1700万ドル(約130億円)。今後は買収したアジア・欧州事業の統合作業を本格化させる。のれんの計上額や業績への影響は算定中という。

昭和電工はSGL GEの買収で黒鉛電極の世界最大手に躍り出る

同社は10月に独SGLカーボンから黒鉛電極事業を株式取得額で156億円、負債を含め約400億円で買収した。ただ、米国の独禁当局の要請から、今月上旬をメドに東海カーボンと米国事業の売却手続きを進めてきた。SGL GEが持つ製造拠点のうち、米国の2工場(合計で年産3万トン)は東海カーボンに移った。

昭和電工に残ったのはドイツ、スペイン、オーストリア、マレーシアの4工場(合計で12万トン)。既存工場も含めた計7拠点の生産能力は年25万9000トンに高まり、世界シェアで3割強を占める黒鉛電極の最大手に躍進した。「市況変動への耐性がつき、売上高利益率で10%、市況が悪くても100億円の利益を稼げる」(森川宏平社長)。

黒鉛電極は鉄スクラップを溶かして粗鋼を作る電炉の稼働に使う。中国企業が過剰生産した鋼材が市場に流れ込み、電炉鋼は2009年ごろから需要が急減。黒鉛電極も世界的に生産能力の余剰が続いてきた。

ただ、近年は北米での鉄鋼需要が堅調なうえ、中国政府は粗鋼生産の削減に動いている。環境規制の厳格化もあり、今年に入って「地条鋼」と呼ばれる違法な粗鋼生産の取り締まりにも乗り出したという。「確かな統計はないが、地条鋼の生産量は年1億トン近い」(鉄鋼関係者)との指摘もあり、電炉の稼働が回復。黒鉛電極の価格も上昇している。

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