2018年11月14日(水)

ザ・モール・グループのアムプット会長「危機は商機」

2017/11/8 12:16
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タイのショッピングセンター(SC)運営・開発大手のザ・モール・グループのスパラック・アムプット会長は8日、第19回日経フォーラム「世界経営者会議」で講演し、アジア経済危機などを乗り越えた経験やデジタル革命に関連して「危機は商機と共にある」と語った。

講演するザ・モール・グループ会長のスパラック・アムプット氏(8日午前、東京都千代田区)

スパラック会長は米国で薬学を学んでいたため、小売りについての知識がなく、「日本やパリのデパートから多くを学んだ」。23歳で初めて来日した折に資生堂の福原義春氏に会い、資生堂がアイスクリームパーラーから世界的な化粧品会社に発展したことを聞き「大いに勇気づけられた」。

1981年に最初のショッピングモールを作ったが、2年で閉鎖した。それでも「夢を大きく持ち、あきらめないことを選んだ」。敗因を踏まえ、豊富な商品をそろえた商業施設に付随して映画館やアイススケートリンク、毎日噴火する火山などのアトラクションをタイ国内で初めてつくった。「好きなときにいつでも買い物ができ、家族や友人と楽しめるエキサイティングな施設が必要だと考えた」からだ。

97年にタイで初の最高級小売施設「ジ・エンポリウム」をオープンしたが、同年のアジア危機でタイバーツは急落した。バーツ安で観光客が2.4倍に急増し、海外に行けないタイ国内の人々の居場所になった。収益は複数年にわたって毎年30%増加、評判を高めた。その経験を通じて「すべての危機には機会がある」との教訓を得た。

会社の経営哲学とコアバリュー(中核的な価値)として「コミットメント(責任を持って関わること)」「決断」「革新」「共創」「パイオニア精神」を掲げ、グループをけん引した。バンコク市内に2005年に作った「サイアム・パラゴン」は米国のディズニーランドやパリのエッフェル塔などを上回る(写真共有サイト「インスタグラム」で目立つことを意味する)「インスタ映え」する施設に選ばれるほどの人気となった。

デジタル革命についても「脅威であるとともに商機だ」として楽観視している。将来の小売りは「生活の質に重きを置き、イノベーション(革新)や新しい経験を与え、街の一部として有機的に機能し、技術と人間性を調和させる場所であるべきだ」と述べた。

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