高級バッグもシェア仲介 眠れる品、会員間で活用
ラクサス・テクノロジーズ

2017/11/8 2:00
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広島から新たなビジネスが飛び立っている。スマートフォン(スマホ)アプリで高級ブランドバッグを借りられるサービスを展開するラクサス・テクノロジーズ(広島市)は斬新なビジネスモデルに加え、人工知能(AI)マーケティングやICタグによる商品管理システムも取り入れる。

バッグの手入れ・修理なども社内で手掛ける

バッグの手入れ・修理なども社内で手掛ける

「憧れの高級バッグが気軽に使える」「ちょっとしたセレブ気分」――。バッグを借りられるサービス「ラクサス」の利用者からはこんな声が聞かれる。買いたくても買えないという課題を解決するには――。同社の児玉昇司社長は「シェアリングエコノミー」に注目し、2015年にラクサスを本格始動させた。

エルメス、プラダなど、国内外の有名なブランドバッグ約2万1000点を取りそろえている。利用者はその中から好きなバッグを1つ選んで借りる。貸し出すバッグは1個20万~30万円ほどの高級商品で、そう簡単に買い替えできない商品。だが、ラクサスでは月額6800円(税別)を支払えばバッグを返却期限なしで借りられ、飽きたら返却して別のバッグに切り替えられる。

1つのバッグの平均的な貸出期間は1カ月半程度という。いろいろなブランドバッグが楽しめるという気軽さで人気を集め、サービス開始から2年余りで、20~50代の女性を中心にアプリのダウンロード数は40万件を超えた。有料会員は約1万3500人となった。

バッグの配送は原則無料だ。広島市内の保管庫から発送するが、全商品にICタグを取り付け、IT化によって商品を探す時間や管理などに充てる人員を効率化。配送コストを抑えている。

AIを活用したマーケティングにも取り組んでいる。利用者が借りたバッグの履歴やアンケート結果、クリックしたバッグなど、様々な行動をAIエンジンに学習させることで「こうした傾向の人はこのブランドが好きであるとか、逆にこのブランドは嫌う、という分析結果に基づいて商品をリコメンド(推奨)する」(児玉社長)。機能向上を目指し、開発担当のエンジニアの採用も強化している。

新しい取り組みも次々繰り出す。今年に入り会員が所有するブランドバッグを、同社を通じて他者に貸し出す「ラクサスX(エックス)」を開始した。使っていないバッグをラクサス・テクノロジーズに送り、貸し出し日数に応じてキャッシュバック(1カ月あたり原則2000円)がある。「個人間でのバッグのシェアリングサービスは珍しい」(児玉社長)。同社は貸し出すバッグの品ぞろえを拡充できる。

実店舗型のサービスも新たに始める。まずは18日から、有楽町マルイ(東京・千代田)に期間限定でラクサスの店舗を開店。バッグを展示し、対面でのサービスを紹介する。「文章や広告だけではサービスを理解できない人も多い。実店舗を通じ対面で説明できる場を作り、新たな利用者開拓を進める」(児玉社長)。第1号店の反応を踏まえ、店舗型サービスの拡大も検討する。

米投資ファンドWiL(ウィル、カリフォルニア州)をはじめとする国内外のベンチャーキャピタル(VC)から出資を受けている。当面の目標は「2019年中の株式上場を目指す」(児玉社長)ことだ。

(広島支局 佐藤亜美)

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