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投信コラム

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rennyさん アクティブ型重視(投信ブロガー)

2017/11/13 12:00
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 個人が将来に備えた資産形成を実践する場が充実してきた。今年から個人型確定拠出年金(iDeCo)の加入対象者が大幅拡大し、来年からは積み立て型の少額投資非課税制度(つみたてNISA)が始まる。

 こうした制度が浸透するには成功体験が欠かせないとの声も多い。成功体験に近づく一つの手段が、投信ブロガーと呼ばれる人々の情報だ。ブログやSNS(交流サイト)を通じて、長期投資に対する考え方や商品への意見、パフォーマンスなどを積極的に発信している。その人に最適な投資スタイルは十人十色。ブロガーの話を聞き、自分なりの投資スタイルを考えてみよう。

■rennyさん、アクティブ運用に転換

 ブログ「rennyの備忘録」を運営するrennyさん(40代半ばの男性)は専業主婦の妻と2児の4人家族で、東証1部上場企業に勤めている。「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2017」の運営委員長でもある。

 投資信託は指数に連動する成績を目指すインデックス型と、ファンドマネジャーが市場平均以上の運用成績を狙い積極運用するアクティブ型に大別できる。rennyさんは、アクティブ運用を重視。現在、保有金額の大きい5本のうち3本がアクティブ型で、5本とも「つみたてNISA」適合の認定を受けている(図A)。

 ――投信ブロガーでは珍しい「アクティブ運用」支持派ですね。

 「投資を始めたのは2003年。子供の教育費づくりの方法について考え出したのがきっかけです。以降しばらく数年は、インデックスファンドを中心に購入していました」

 「ただ、インデックス型は自分がほとんど知らない企業にも機械的に投資するという点に疑問を感じ始めました。最終的な投資企業や組み入れ配分を、市場平均という『システム(仕組み)』に委ねるのではなく、信頼できて共感できる『人』に託したいと考えるようになったのです」

 「現在の資産構成のうち約6割が以前から投資をしてきたインデックス型で残り4割がアクティブ型です。現在の新規購入はすべてアクティブ型に切り替えています」

■株式中心が資産形成の王道

 ――株式中心の資産配分が特徴的です(図B)。

 「株式の分散投資が長期投資の基本と考えているためです。企業が株式を通じて資金を調達し、投資家には配当などの形で利益還元する仕組みが、世の中の経済を支えています。資産形成の王道といえる株式投資の役割を、もっと多くの人にも知ってほしいです」

 「株式の分散投資にはリスクはありますが、大きなリターンも期待できます。リターンをあげるには投資先企業の安定した業績の成長や企業価値の向上を見極めるのが重要と考え、それを投信の運用者に委ねています」

 「運用資産は数千万円ありますが、半減しても耐えられるかどうかを許容できるリスクの判断基準に置いています。予想リターンは年5~6%くらいをイメージしていますが、特に意識していません。運用に回していない現預金を別に保有しています」

 ――10年前に比べ、日本株の比重が減り、先進国株の比重が増えているのは。

 「米国、欧州企業の株式で構成されるポートフォリオにした方が、株式投資が報われる可能性はより高まると考えたからです。欧米企業は長期的に安定して良い業績を残し、市場で評価を受ける企業の新陳代謝が活発と感じています」

 ――投資のスタイルは積み立て、それとも一括投資ですか。

 「数回、数十万円単位でのスポット(一括)投資を行いましたが、現在は毎月数万円の積み立て投資のみです。NISAとiDeCoも制限枠は目いっぱい使っています。企業型確定拠出年金には加入していません」

 「つみたてNISAの非課税期間の長さは魅力的ですが、年間の非課税枠が小さいので、現行NISAを継続するつもりです。現行NISAでは、5年目以降にロールオーバーする際の上限枠(現在120万円)が撤廃されるのも好都合です。ジュニアNISAはあまり詳しく情報収集していなく、活用していません」

 ――運用を任せっきりにした「ほったらかし」ではないようですね。

 「『保有投信がどういった考え方や調査に基づいて、どんな会社の株式を保有しているのか。銘柄の保有期間や入れ替えの頻度』はとても気にかかります。月次リポートなどの報告書の類いは丹念に目を通し、月に1回、ポートフォリオの時価を確認してブログにも反映しています」

■ジタバタしないのが成功体験

――成功体験を感じていますか。失敗の経験は。

 「12年からの円安・株高局面が訪れるまでの4年間くらいは元本割れが続きましたが、今は相場の動きにジタバタすることなく、投資が安定したペースで生活の一部に溶け込んでいるので『成功』と感じています」

 「リーマン・ショックの頃に『ここが底に違いない』とスポットでの購入を数回実施。その追加投資は今でこそ含み益に寄与していますが、相場観に頼ってジタバタしていたという意味では『失敗』でした。身をもって痛感した教訓は『相場の底なんて事前に分かるはずがない』という当然のことです」

 「投資を通じて、こんな会社が上場していたのか、という新たな発見があります。運用者の人たちとの出会いも楽しみです」

■投信で資産形成できるという現実

 ――多くの個人は、投信選びが難しい、自分に合う投信がわからない、信頼できる情報がないと感じているようです。

 「そうした意見は想像できますが、問題の本質は別にあると思います。要は、『投信で本当に資産形成なんてできるのか』という不信感が根本にあるのではないでしょうか」

 「『適度に分散された株式のポートフォリオを長期で保有すると資産形成ができる。ただ、短期で大きく増やすことはできないし、評価損を抱えてしまうのも避けられない』という現実に納得できない限り、この不信感はぬぐえないと思います」

 「投信を保有するメリットとデメリットに対する理解と納得が不十分なままでの『投信選び』にはあまり意味は無いように感じます。私自身は自分の経験から腹の底から納得していますが、投資の経験がないと100%納得するのは難しいかもしれません」

 「ただ、『メリットあるかも』とほんの少しでも感じたときは、投信を購入し資産形成の実践行動に移してはどうでしょうか。アクティブ運用型よりは、低コストの株式インデックス型や、値動きを抑えたいのであればバランス型から始めるのがオーソドックスでしょう」

 「投資の最終的なパフォーマンスを決めるのは、どれだけのお金をどれくらいの期間、市場に置いたかどうかで決まる、と実感しています。若い世代の人は少額でも早く始め、時間を味方につけるのが得と思います」

 「信頼できる情報の少なさに関しては、情報有り無し以前の問題として、株式とは何なのか、株式投資の役割・重要性、分散投資の効用の正確な理解が圧倒的に足りていないように感じています」

■ワクワク感の詰まった月次リポートを

 ――運用会社への要望があるそうですが。

 「アクティブ型投信の月次リポートはつまらないのが多いです。惰性で発行しているのではないでしょうか。読んでワクワクするように、改善してほしいです」

 「外部環境など市況がどうのこうのではなく、例えば、新規購入銘柄や全売却した銘柄の保有期間、アクション(投資行動)の運用成績への寄与度はどのくらいかなど、受益者のために具体的にどんなアクションを取ったのか、その詳細を知りたいのです」

 ――最近、注目している運用会社の動きはありますか。

 「ニッセイアセットマネジメントの『げんせん投信』は、ファンドマネジャー自身が運用内容を丁寧に紹介し始めました。少し購入したので、この熱意がずっと維持できるのか興味を持ってみています」

 「アクティブ型投信の保有銘柄が株価指数とどれだけ異なっているかを示す『アクティブシェア』という指標の開示を一部の運用会社が始めています。他の運用会社も率先して公表してほしいです」

(QUICK資産運用研究所 聞き手は高瀬浩、小松めぐみ)

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