2019年1月22日(火)

株高に3つの追い風 企業業績・世界景気・金融緩和

2017/11/7 20:30
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日本株の上昇が加速している。7日の東京株式市場で日経平均株価が1996年6月につけたバブル崩壊後の高値(2万2666円)を超え、25年10カ月ぶりの水準を回復した。歴史的な株高の背景には好調な企業業績に加え、世界同時好況、金融緩和の継続という3つの要因がある。これら追い風は当面続くとの見方から海外マネーが割安な日本株に流入。市場関係者の間でも先行きに強気の見方が広がっている。

今回の株高のきっかけをつくったのは、足元で発表が相次ぐ上場企業の好決算ラッシュだ。中でも海外勢に「復活する日本企業」を印象づけたのがソニーだ。スマートフォン向けの画像センサーが好調で、10月31日に18年3月期は20年ぶりに営業最高益を更新する業績見通しの上方修正を発表。ソニー株には買いが集まり、9年4カ月ぶりの高値をつけた。

大和証券によれば、主要200社ですでに決算発表を終えた約3分の2の企業の集計で4~9月期の経常利益が従来予想から13%上振れしたという。一方、通期予想は4%の上方修正にとどまる。大和証券グループ本社の中田誠司社長は「さらに上方修正が続けば、日経平均2万4000円もみえてくる」という。

2つ目の追い風が拡大続く世界景気だ。Markitが公表した9月の世界主要国の景況感指数(PMI)は長期データが取得可能な24カ国すべてで景気拡大を示す50を上回った。東海東京調査センターの平川昇二執行役員は「世界景気がシンクロする中で、景気敏感の性格が強い日本株に資金が向かった」と話す。

景気拡大時には中央銀行は通常、インフレを抑えるために金融政策を引き締め方向に動かす。だが欧米ともに金融緩和の縮小は緩やかなペースになる見通しだ。米連邦準備理事会(FRB)の次期議長に指名されたジェローム・パウエル氏は低金利派の代表格。世界の投資家は「米国は利上げを急がず、世界の株式市場はカネ余りと景気拡大が両立する『適温相場』が続く」(アセットマネジメントOneの鴨下健ファンドマネジャー)との見方を強めている。

米欧が08年のリーマン・ショック直後から続けてきた金融緩和の出口に向かっているのに対し、日銀は緩和策を継続。海外との金融政策の方向の違いが、海外勢を日本株市場に引きつける。9月末以降の日経平均の上昇率は12%を超え、世界主要市場の中で群を抜く。

日本株の保有比率を市場平均より抑える状態をを続けてきた海外勢は「持たざるリスク」を意識して日本株にまとまった買いを入れ始めた。ドイチェ・アセット・マネジメントのリリアン・ハーグ氏は「日本企業は企業統治や株主還元を改善しており、日本株の先行きには楽観的だ」と話す。

ただ一本調子の上昇では相場には過熱感も強まっている。野村ホールディングスの永井浩二グループ最高経営責任者は今後も相場上昇がつづく条件として「政府の少子化問題への対応や財政再建の道筋が明らかになること」を挙げている。

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