2017年11月20日(月)

凸版とドコモ、分身ロボットで仮想テレポーテーション

科学&新技術
BP速報
2017/11/8 6:00
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日経テクノロジーオンライン

 凸版印刷NTTドコモは、遠隔観光体験やスポーツ観戦、遠隔就労などで利用する「IoA仮想テレポーテーション」のプロトタイプを開発した。2017年11月9日から11日まで日本科学未来館でNTTドコモが開催するイベント「見えてきた、“ちょっと先”の未来 ~5Gが創る未来のライフスタイル~」内で公開する。

「IoA仮想テレポーテーション」の概要(図:凸版印刷)

「IoA仮想テレポーテーション」の概要(図:凸版印刷)

 IoA(Internet of Abilities)は、ネットワークを介して、人々やロボットがそれぞれの能力(Abilities)を持ち寄り、交換して、今までにない用途の領域を切り開こうとする概念だ。東京大学の暦本純一教授らが提唱している。

 同大学の暦本研究室と凸版印刷は2016年7月から共同研究を実施。スポーツイベント、博物館、工場などに「テレプレゼンス・ロボット」を配置し、見学者や誘導者が遠隔地からリアルタイムにロボットを操縦・制御することで臨場感あふれる体験ができる「遠隔体験ソリューション」の実現を目指している。

 今回のプロトタイプは、共同研究の成果を基に、NTTドコモの5G(第5世代移動通信システム)の検証環境である5Gトライアルサイト向けに開発した。4K360度カメラを搭載した「分身ロボット」や、WebRTC(Web Real-Time Communication)、有機EL(OLED)大型伝送ルームなどを組み合わせる。

 分身ロボットに取り付けたカメラが周辺の空間情報を収集し、WebRTC技術によってネットワーク経由で会場内の伝送ルームに送られると、ロボット視点の空間情報がスクリーンに再現される。また、伝送ルーム内の人物を分身ロボットのLCD曲面ディスプレーに表示して、伝送ルーム内の人物を仮想的に「テレポーテーション」させるという。分身ロボットと伝送ルーム間の双方向コミュニケーションも可能だ。5Gネットワークにより、高精細かつシームレスな臨場体験が得られるとする。

プロトタイプを構成するOLED大型伝送ルームと分身ロボット(図:凸版印刷)

プロトタイプを構成するOLED大型伝送ルームと分身ロボット(図:凸版印刷)

 凸版印刷は実証実験の成果を基に、2018年よりメーカーや流通、サービス、教育機関、博物館などに向けて、IoA中核技術と凸版印刷のソリューションを組み合わせた新ソリューションを段階的に提供する。例えば、消費者のライフスタイルや身体的な制約に合わせた新しい体験機会の創出や、遠隔接客の作業支援、遠隔型の校外学習、入場が制限された環境での学習機会の創出といったソリューションを予定している。NTTドコモは、5Gトライアルサイトの技術検証を通じ、新技術を用いたサービス提供に対応できるプラットフォームとなるように5Gの研究開発をさらに進めるとしている。

(日経テクノロジーオンライン 森元美稀)

[日経テクノロジーオンライン 2017年11月7日掲載]

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