日米「北朝鮮に最大限圧力」 対日赤字削減へ協議

2017/11/7 1:36
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安倍晋三首相は6日、都内の迎賓館でトランプ米大統領と会談した。北朝鮮に核・ミサイル開発の放棄を迫るため、最大限の圧力をかける方針で一致。トランプ氏は対日貿易赤字の削減を要求し、米国製の防衛装備品の購入拡大を促した。2国間の貿易・投資の協議継続を確認。オーストラリアやインドなどと協力する「自由で開かれたインド太平洋戦略」推進でも合意した。

トランプ氏は「公式実務訪問賓客」として来日した。首相との日米首脳会談は1月に大統領に就任して以降、5回目。6日は1時間10分のワーキングランチと35分の会談だった。夜には迎賓館で夕食会に臨んだ。

対北朝鮮は、韓国を含めた3カ国の連携と、圧力強化へ中国の役割が重要との認識を申し合わせた。首相は日本独自の追加制裁措置も発表した。新たに35の個人・団体を資産凍結の対象とする。7日に閣議決定する運びだ。

首相は会談後の共同記者会見で軍事行動を排除せず「すべての選択肢がテーブルの上にある」とするトランプ氏の立場を支持した。「日米が百パーセントともにあることを力強く確認した」と明らかにした。

トランプ氏は北朝鮮の核・ミサイル開発に関して「傍観できない。戦略的忍耐の時代は終わった」とオバマ前政権の対北朝鮮政策を否定した。「米国は北朝鮮の脅威に日本と連帯している」と話した。

共同記者会見で米軍の軍事行動を仮定した質問も出たが、トランプ氏は明確に答えなかった。日本政府関係者も会談で米側が軍事的選択肢を示したかについて「具体的なやりとりは控えたい」と述べるにとどめた。一方で政府筋は一連の協議で、北朝鮮への軍事シナリオを話し合ったと認めた。

日本政府関係者は在韓邦人の退避の議論は「なかった」と明言した。米側が検討する北朝鮮のテロ支援国家への再指定に関しては、トランプ氏から現状の説明があった。米ホワイトハウスはトランプ氏が日本に米国の核を含む拡大抑止を確約したと発表した。

経済分野は通商問題に時間を割き、トランプ氏は米国が抱える対日貿易赤字の削減を要請した。トランプ氏から2国間の自由貿易協定(FTA)への言及はなかった。

首相は米国の貿易赤字に占める対日本の割合が過去に比べ大幅に低下した状況を訴え、日本企業の米国内での雇用創出の努力も重ねて主張した。トランプ氏は共同記者会見で「日本との慢性的な貿易不均衡を解消するため努力している」と語った。

両首脳は貿易・投資の活性化やエネルギー・インフラ分野での協力に関して麻生太郎副総理・財務相とペンス副大統領による「日米経済対話」での協議継続を確認した。

中国の南シナ海や東シナ海への進出については威圧的な一方的行動への反対を申し合わせた。

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