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不況造船に「官の恵み」 潜水艦や護衛艦の建造・改修

川崎重工業は6日、神戸工場(神戸市中央区)で防衛省向け潜水艦「しょうりゅう」の命名・進水式を開いた。最新鋭潜水艦「そうりゅう」型の10隻目。東アジアや日本近海で緊張が高まるなか、政府は海上防衛を増強する方針。世界的な商船の船価低迷に苦しむ造船各社にとって官需が"恵みの雨"になっている。

しょうりゅうは基準排水量2950トン。全長84メートル、幅9メートル、高さ10メートル。水中速度は20ノット。捜索能力やステルス性能を高めた潜水艦で、建造費は約520億円。2019年3月に引き渡され、海上自衛隊の呉基地(広島県呉市)か横須賀基地(神奈川県横須賀市)に配備される予定だ。

防衛省の潜水艦は、川崎重工と三菱重工業が毎年交互に1隻ずつ建造してきた。政府は21年までの10年間で、海上自衛隊の潜水艦を16隻から22隻体制に増強する計画。両社の建造能力から年1隻の新造ペースを変えるのは難しいが、既存艦を修理・設備改良し、少しでも長く使えるようにして対応する。

こうした状況を踏まえ、川崎重工は19年度までに総額約150億円を投じ、神戸工場で潜水艦の修繕設備の増強工事を進めている。修繕用ドックの中央に仕切りを設け、同時に2隻の潜水艦を修理できるようにするほか、潜水艦に使われるリチウムイオン電池関連の設備も拡張する。

潜水艦だけではない。政府は今年、機動力を高めた最新鋭の護衛艦計8隻を新たに発注。三菱重工と三井造船が手がけることが決まった。海上保安庁も巡視船を増強するなど、造船各社の官需への期待は当面続きそうだ。

(林英樹)

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