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NY連銀総裁、突然辞意の波紋

2017/11/6 9:38
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パウエル米連邦準備理事会(FRB)新議長の指名直後の週末、イエレン現議長の最側近であるニューヨーク(NY)連銀のダドリー総裁(65歳)の辞意報道が突如流れた。NY連銀総裁といえば他の地区連銀総裁と異なり、米連邦公開市場委員会(FOMC)で常任投票権を持ち、特に影響力が強い存在だ。ダドリー総裁の発言で市場が動く事例も多かった。現在進行中のFRBによるバランスシート圧縮行動の実行部隊でもある。表向きは、パウエル氏の登板決定とは無関係とされようが、新議長指名直後、トランプ氏の留守中の唐突な辞意示唆となれば、市場には様々な観測が流れそうだ。すでにトランプ色に染まるFRBを敬遠したと受け止めるヘッジファンドの声もある。

トランプ大統領はFRB次期議長の発表記者会見の際、パウエル氏を伴い、壇上で「ジェイ」とファーストネームで紹介した。その場での一連の所作には「私が指名した新FRB議長。ようこそトランプファミリーへ」とでも言いたげな本音がちらついた。FRBは「独立」とされたが、紹介された後のパウエル氏の態度はトランプ大統領への謝意、配慮、さらに忠誠感のニュアンスさえにじんだ。

一方、次期議長の指名により、イエレン氏は急速にレーム・ダック化しつつある。12月利上げがイエレン体制最後の利上げとなりそうだが、パウエル体制最初の利上げが就任直後の3月とは考えにくく、6月の可能性が取り沙汰される。とはいえ、NY連銀総裁が辞任となれば、FRBの空席ポストがさらに増え、市場の不透明感は高まり、ボラティリティーが高まる可能性がある。

なお、パウエル・トランプ体制の試練は次にNY株が大きく調整する場合だろう。トランプ大統領は株高を自らの業績にしているので、株安になると性急に即効性ある金融政策対応を迫るかもしれない。放任してきた独立FRBをけん制するようなツイートなどが出かねない。

マクロ経済的にも、景気循環で米国が次に不況期に入るケースでは、財政政策より機動的政策対応としての利下げの余地が限られる。パウエル新議長が、できる時に利上げしておくというタカ派的姿勢に傾く局面もあろう。その時、低金利人間を自称するトランプ氏が、「ジェイ」と真っ向から対立するようなつぶやきをすると市場は混乱する。外交政策でも、ティラーソン国務長官の外交路線重視に対して、トランプ大統領は公然と強硬路線を主張してあつれきが顕在化している事例もある。

トランプ大統領は、無難なFRB議長人事で自ら指名した人物を金融政策当局のトップに据えた。しかし、地区連銀総裁などFOMC参加者の中では、利上げ決定、資産圧縮ペースの変更などでトランプ氏の意向に反する「造反組」が出るかもしれない。NY連銀総裁は地区連銀総裁筆頭格ゆえ、新任総裁が果たしてタカかハトか、も気になるところだ。パウエル氏がどこまで独立性を維持できるか、そして内部調整能力も問われることになりそうだ。

豊島逸夫(としま・いつお)
 豊島&アソシエイツ代表。一橋大学経済学部卒(国際経済専攻)。三菱銀行(現・三菱東京UFJ銀行)入行後、スイス銀行にて国際金融業務に配属され外国為替貴金属ディーラー。チューリヒ、NYでの豊富な相場体験とヘッジファンド・欧米年金などの幅広いネットワークをもとに、独立系の立場から自由に分かりやすく経済市場動向を説く。株式・債券・外為・商品を総合的にカバー。日経ヴェリタス「逸's OK!」と日経マネー「豊島逸夫の世界経済の深層心理」を連載。
・公式サイト(www.toshimajibu.org)
・ブルームバーグ情報提供社コードGLD(Toshima&Associates)
・ツイッター@jefftoshima
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