2019年7月21日(日)

英企業の6割「緊急策を実行」EU離脱で無策なら

2017/11/5 20:00
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【ロンドン=篠崎健太】英主要経済団体の英産業連盟(CBI)は、英国の欧州連合(EU)離脱をめぐり、激変緩和措置の「移行期間」で2018年3月までに合意がなければ「英企業の6割が緊急対応策を実行する」との調査結果をまとめた。すでに1割が人員の移動や採用抑制に動いていると指摘。ビジネス環境の不透明感を早く取り除くよう政府に求める。

調査は10月2~16日に実施し、会員企業306社が回答した。6日にロンドンで開くCBIの年次総会で発表する。

英国は19年3月にEUを離脱する見通しだが、離脱条件でEU側と溝が埋まらず、通商交渉に入れていない。産業界は、将来に向けた合意がないまま放り出される「無秩序な離脱」を警戒する。調査では87%の企業が、EU離脱を取締役会レベルで協議したと答えた。32%がEU離脱に対応する社内チームを設けた。

いつまでに無秩序離脱のリスクが晴れなければ緊急対策の実行を迫られるかとの問いには、24%が「18年1月末」、26%が「18年3月末」と答えた。「すでに過ぎた」も10%あり、合わせて6割が18年3月を経営判断の期限とした。英金融業界団体のザ・シティーUKも、同時期までに移行期間で合意するよう求める声明を10月に出した。

特に、金融や医薬品など規制産業で危機感が根強い。英製薬最大手グラクソ・スミスクラインのエマ・ウォルムズリー最高経営責任者(CEO)は10月下旬、英メディアに「今まさに緊急対応策を進めている」と語り、英国外のEU圏に試験施設の新設を検討していると明かした。移行期間は「少なくとも2年」が必要との認識も示した。

CBIのポール・ドレクスラー会長は6日の年次総会で、「EU離脱までわずか508日しか残されていないが、多くの企業にとってアラームはもっと前に設定されている」と表明する考えだ。経営者らを前に「企業は声を大に解決策を示す必要がある」と結束を呼びかけることにしている。

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