2018年10月17日(水)

サウスポーの視点(山本昌)

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短期決戦の命運左右 「流れ」のつかみ方

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2017/11/5 6:32
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DeNAがプロ野球のクライマックスシリーズ(CS)を制し、19年ぶり3度目の日本シリーズに駒を進めた。セ・リーグでCSが始まったのは2007年。3位球団が勝ち上がったのは初めてのことだ。

DeNAのCS快進撃では「流れ」が大きくものをいった=共同

DeNAのCS快進撃では「流れ」が大きくものをいった=共同

レギュラーシーズンのDeNAは巨人とのデッドヒートを繰り広げ、残り2試合で3位を決めた。阪神とのCSファーストステージでは初戦を落としたが、雨の中での第2戦で打線が21安打13得点と爆発して逆転勝ち。勢いそのままに第3戦も完勝した。

広島とのファイナルステージでは降雨コールドで初戦を落とし、アドバンテージを含めて「0勝2敗」となった。しかしそこから反撃した。ルーキー左腕・浜口遙大の好投で第2戦を取ると第3戦は7人の継投がはまって1―0で連勝。DeNAに傾いた流れは雨による2日の順延を挟んでも変わらず、第4、5戦とも打線がビハインドを跳ね返し、4連勝で王者広島を下した。

広島は今年のセで最強だったが…

DeNAの快進撃では「流れ」が大きくものをいった。広島は紛れもなく今年のセ・リーグで最も強かった。日本シリーズに出ればソフトバンクとがっぷり四つで熱戦になっていただろう。しかしCSではシーズンで14.5ゲーム差をつけたDeNA相手に流れをつかめぬままだった。菊池涼介や丸佳浩らに本来の躍動感がなく、打線に活気が出なかった。4番の鈴木誠也を故障で欠いたのも痛い。一方のDeNAは継投をはじめアレックス・ラミレス監督の選手起用がズバズバと的中、後半は打線も爆発した。

よく指摘されるように、短期決戦では「流れ」が命運を左右する。流れがいいときは何をやっても不思議なほどうまくいく。抜てきした選手が活躍し、ボテボテの当たりが安打になる。ミスさえ幸いすることがあり、実力以上のものが出る。逆に流れが悪くなると、何をしても歯車がかみ合わない。CSの広島はいい当たりが正面を突き、ヒット・エンド・ランをかければ空振りをし、継投も裏目に出てしまった。

CSファイナルステージで広島はDeNA相手に流れをつかめぬままだった=共同

CSファイナルステージで広島はDeNA相手に流れをつかめぬままだった=共同

ペナントレースにも流れはある。だが半年以上をかけて143試合も戦っていれば潮目は何度も変わる。どこのチームにも流れが来たり離れたりする。5~6月にかけて球団ワーストの13連敗を喫した巨人も夏場は巻き返し、Aクラスまであと一歩に迫った。つまり、巨人のような実力があるチームでも悪い流れに巻き込まれるとあらがうことは難しく、それでもトータルではおおむね実力通りに落ち着くということだ。

ところが短期決戦は違う。どちらかが一度流れをつかむと、潮目が変わる前に終わってしまうということが起こり得る。今回のDeNAはこのパターンだった。

流れをつくるきっかけになるのが「勢い」だ。引き分けでもシーズンが終わるという阪神との2試合を生き残ったDeNAは願ってもない勢いを得た。かたや広島はレギュラーシーズンが終わってから約半月の空白があった。1勝のアドバンテージをもらっても、助走をつけて加速してくる挑戦者を止まった状態で受け止めるのは容易ではない。

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