皇居で文化勲章親授式 藤嶋さん「後継者つくりたい」
文化の日の3日、皇居・宮殿で文化勲章の親授式が開かれた。東京理科大学長で光化学・電気化学が専門の藤嶋昭さん(75)、洋画家の奥谷博さん(83)、東洋文庫文庫長で中国史の斯波義信さん(87)ら5人に天皇陛下から勲章が授与された。

ほかの受章者は、雅楽奏者の芝祐靖さん(82)、大阪大名誉教授で分子生物学の松原謙一さん(83)。
斯波さんが代表して「それぞれの分野で一層の努力、精進を重ねる決意です」とあいさつ。陛下は「長年努力を重ね、大きな業績を収められ、文化の向上に尽くされたことを誠に喜ばしく思います」と述べられた。
式後の記者会見で、藤嶋さんは「長年の研究を評価してもらったことが一番うれしい。理科離れを防ぎ、後継者をつくっていきたい」と語った。奥谷さんは「芸術に終わりはないという気持ちで心を新たに頑張っていきたい」と話した。
芝さんは陛下と皇后さまの結婚の際、お祝いのオーケストラ作品をつくった話を披露。「私を育ててくれたのは宮内庁楽部。雅楽を発展させたい」。松原さんは「陛下が終始にこやかに接してくださって感激している」と振り返った。