2019年8月20日(火)

海外勢、日本株買い加速 4年ぶり高水準

2017/11/2 20:00
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海外投資家の日本株買いが加速している。海外勢は10月第4週(23~27日)まで5週連続で買い越し、この間の買越額は2.4兆円に達した。昨年秋の「トランプ相場」の際の買越額を超え、4年ぶりの高水準だ。短期売買のヘッジファンドに代わって年金基金や政府系ファンドなど長期投資家からお金が流入し始めており、息の長い相場の上昇につながっている。

東証が2日発表した投資部門別売買動向(東京・名古屋2市場、1部、2部と新興市場の合計)によると、海外勢は10月第4週に6703億円を買い越した。週間ベースの買越額としては約2年半ぶりの高水準。9月第4週から買い越しがつづいており、累計で2兆4342億円に膨らんだ。

過去の買い越し局面は2016年11~12月のトランプ相場の際は2兆2533億円(6週連続)。今回はこれを超え、日銀の量的緩和拡大で円安が進んだ13年10~12月の4兆6996億円(10週連続)以来の規模だ。

海外勢にも様々な種類の投資家がいる。クレディ・スイス証券の牧野淳氏は「今回はヘッジファンドだけでなく、アジアの政府系ファンドや年金など長期投資家が日本株を買っている」という。

株高が始まった10月上旬にヘッジファンドが日本株買いに動いた。中でも、衆院解散を受けて政治や金融政策の動向を先読みして投資する「グローバルマクロ」と呼ぶヘッジファンドが動いた。10月下旬から動き始めたのが長期投資家だ。BNPパリバ香港の岡沢恭弥氏は「衆院選で与党が勝利した後に長期マネーが買い始めた」と話す。

株価が値上がりすると数週間から数カ月で持ち高を手じまうヘッジファンドと違い、長期投資家は数年単位で株を保有する場合が多い。保有比率の引き上げを決めると数カ月にわたって買い続ける傾向も強く、長期資金の流入は相場の持続的な上昇につながりやすい。

長期投資家が日本株を買っている理由は好調な企業業績だ。日本経済新聞社の集計(2日発表分までの累計)では今期の上場企業の純利益は前期比18.8%増。約1割にとどまる米国企業の増益率を超え、日本企業の高い成長力に海外勢が注目するようになっている。

日経平均株価の予想PER(株価収益率)は15.3倍と米国株(20.6倍)やドイツ株(16.0倍)など他市場よりも低い。「諸外国に比べて割安」(フィデリティ投信のメリッサ・オット氏)として割高な米国株から資金をシフトしている。

日経平均は9月末から10.7%上昇し、上昇率は米ダウ工業株30種平均(4.6%高)や独DAX指数(4.9%高)を上回る。保有比率が低い海外投資家は「日本株の持たざるリスクを感じている」(ウィズダムツリー・ジャパンのイェスパー・コール氏)という。

ゴールドマン・サックス証券の建部和礼氏は「海外勢はまだ十分に日本株を買えておらず、買い越し姿勢が当面続く可能性がある」と話す。

一方、国内勢は全般に売り越し姿勢だ。個人は10月第4週まで7週連続で売り越し、売越額の合計は2兆7893億円に達した。金融機関も7週連続で売り越し、合計額は6819億円。このうち公的年金の売買動向を反映する信託銀行が3391億円を売り越した。

国内勢には相場上昇に乗り遅れたことに焦る投資家も増え「下落した局面で買おうとしている」(ソシエテ・ジェネラル証券の杉原龍馬氏)。株価が下がると国内勢から買いが入るため、相場が下げづらくなっている。

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