2018年7月21日(土)

東北中央道、福島―米沢間4日開通 新動脈に

2017/11/2 22:00
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 東北中央自動車道(福島県相馬市―秋田県横手市、全長268キロメートル)のうち、福島―米沢を結ぶ区間が4日開通する。栗子トンネル(8972メートル)は道路トンネルとして全国5番目で東北最長。無料で通行できるトンネルとしては日本一の長さになる。山形県は「首都圏への新たなゲートウェーとなり首都圏が近くなる。産業、観光両面で効果がある」と期待している。

日本一長い無料トンネルとなる栗子トンネル

 開通するのは、福島大笹生(おおざそう、福島市)―米沢北インターチェンジ(IC、山形県米沢市)の35.6キロ。これまで約40分かかっていた同区間が約20分と20分短縮される。

 トンネルは9本、橋梁は27あるなど、開通区間の約半分が構造物になる。栗子トンネルは、現在の国道13号の最高地点、標高626メートルより440メートルと低く、勾配が緩やかになり、冬の降雪などでもより安全に通行できるようになる。栗子トンネル486億円など全体事業費は1883億円。

 同区間は1998年度に日本道路公団(当時)が着工したが、通行料収入で採算をとるのが難しいとして、2003年度から国が引き継いで税金を投入して整備する「直轄高速」となっており、高速道路でありながら無料通行ができる。

 ICは、工業団地のある「米沢八幡原IC」、東日本高速道路(NEXCO東日本)の有料高速道路、米沢南陽道路(米沢北―南陽高畠)につながる「米沢北IC」のほか、山形県が整備した地域活性化インターチェンジ「米沢中央IC」の3ICができる。

 県と米沢市は、米沢中央ICのそばに「道の駅米沢」の整備を進めており、来春オープンをめざしている。

 東北中央道は、福島県相馬市を起点に、福島市、米沢市、山形市などを経て秋田県横手市で秋田自動車道に連結する延長268キロの計画。2020年度末には約8割にあたる210キロの開通をめざしている。

 山形県では、開通に合わせ、インターネットやソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)、テレビなどを通じて、「首都圏から近くなった山形」をアピールし、首都圏などからの観光誘客に力を入れるほか、これまで以上に企業誘致に力を入れていく考え。

 米沢市では福島へヒト、モノ、カネが流れるストロー現象を懸念する声がある一方、車での通勤圏になることから福島の豊富な労働力が活用できると期待する向きもある。

 米沢市内の小野川温泉も「これまで福島飯坂ICから60分としか言えなかったが、最寄りのICから20分と言えるようになる」と歓迎。県境を越えた米沢・福島・相馬の3地域の温泉や旅館が組んで旅行客に写真投稿を促す「インスタ旅」を企画するなどしている。

(山形支局長 菊次正明)

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