家畜のふん尿によるバイオマス発電、「但馬牛」の養父市で

2017/11/3 6:00
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日経テクノロジーオンライン

トーヨー養父バイオエネルギー(兵庫県養父市)は、国家戦略特区である養父市においてメタン発酵によるガスを使ったバイオマス発電施設「トーヨー養父バイオメタン発電所」の建設に着工。2017年10月28日に起工式を開催した。

定格出力1.426MW、年間発電量は約1万2000MWを見込む。2018年3月に竣工し、同年9月に営業運転を開始する予定。

養父市内の畜産農家から出る家畜のふん尿、兵庫県内の食品加工会社の食品残さなどを嫌気発酵させて発生させたメタンガスを燃料に用いて発電する。養父市は、ブランド牛である但馬牛の飼育やブロイラー発祥の地として知られる。

トーヨー養父バイオメタン発電所の全体フロー(出所:トーヨー養父バイオエネルギー)

トーヨー養父バイオメタン発電所の全体フロー(出所:トーヨー養父バイオエネルギー)

発電後に残る消化液は、有機質肥料として特別栽培米やその他の野菜の栽培に活用する。2018年には、発電施設の隣地で先端的な農業技術の試験圃場を取り入れたトマトハウスを建設・運営する予定で、養父市のブランドトマトを確立する。

このほかの利点として、シルバー人材を活用した雇用創出、家畜ふん尿処理問題の解決による家畜の増頭や有機質堆肥の供給による地元農業への貢献、環境施設としての利用および教育への貢献、エネルギーの有効利用による先進的農業生産などが見込めるという。将来的には、電力小売り事業への参入を通じ、エネルギーの地産地消も視野に入れている。

有機系廃棄物を活用したメタン発酵によるバイオマス発電は、現在、固定価格買取制度(FIT)により、39円/kWhで売電できるため、参入例が増えている。

(ライター 工藤宗介)

[日経テクノロジーオンライン 2017年11月2日掲載]

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