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中央と地方の思惑はらむ「3日競馬」の舞台裏

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2017/11/4 6:30
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 11月第1週の中央競馬は、3~5日の3日間、変則開催で行われる。祝日の3日は京都と福島、4日は京都が休催で福島と東京、5日の日曜は東京と京都である。3日は京都、福島以外でも重要なレースがあった。大井競馬場で行われた第17回JBC(ジャパン・ブリーディングファームズカップ)3競走である。祝日に中央の2場と地方競馬の主要イベントが同居するのは珍しいパターンで、一つの実験だった。日本の競馬ではもともと、中央の開催は週末に集中し、集客が期待できる土日以外の祝日は地方の領分のように思われてきた。中央が祝日開催の拡大に乗り出してから、今年のような地方との協力関係に至るまでには、複雑な過程があった。

中央は祝日が年4回

 中央競馬では2012年以降、年4日、土日以外の祝日に開催を組んでいる。今年は3月20日(春分の日)、9月18日(敬老の日)、10月9日(体育の日)、11月3日(文化の日)である。春分の日と11月の今回は3場開催の時期で、1カ所ずつ休催する変速3日開催。敬老の日と体育の日は2場開催で、同じ場で土曜から月曜まで連続開催する形。では、なぜ祝日開催か?

 その方が売り上げを伸ばせるからだ。最近の土曜のデータを見てみよう。9月30日と10月7日は開催場こそ異なるが、2場で重賞が1つずつという条件で、売り上げはそれぞれ約170億円と約161億円。10月14日と21日は東京、京都、新潟の3場開催でやはり重賞は1つだが、それぞれ約189億円と約192億円。14日と21日の新潟1場の売り上げは35億円前後だが、2場開催時との差は多くて30億円余り。つまり、新潟が東京や京都の売り上げの一部を食っている形だ。土日に3場開催を組むよりは、祝日を絡めて1日2場ずつ開催する方が、売り上げを伸ばしやすいのである。

 現在、国民の祝日は年16日だが、このうち元日は競馬を開催しない。また、祝日が週半ばの場合、週末の開催と絡めにくい。加えて、7、8月は売り上げの多い首都圏、近畿圏の4大競馬場が休催となる。こうした事情から、上半期は1月か3月、下半期は9~12月のうちの計4回を選んで祝日開催を組んできた。

 実は以前、中央の祝日開催は年2日に限られていた。1991年に農林水産省と旧自治省の担当局長の通達で、中央の祝日開催は年2日を上限とし、12月28日~1月4日は開催しないとされていたのだ。だが、97年の約4兆円をピークに売り上げ急減期が始まると、日本中央競馬会(JRA)は、業績回復策の一環として祝日と年末年始の開催を模索し始めた。皮切りは03年の有馬記念の12月28日開催だったが、問題は地方競馬の説得だった。前記の通達は、「週末は中央、祝日と年末年始は地方」という“すみ分け”をルール化したもので、地方側に明らかに負担となる中央の年末進出に際しては、何らかの反対給付が必要だった。

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