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業績ニュース

神鋼、業績立て直し暗雲 不正の影響見通せず

2017/10/30 23:31
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神戸製鋼所は30日、アルミ・銅のデータ改ざん問題を受けて2018年3月期の連結純利益の見通しを撤回した。3期ぶりに350億円の黒字転換を見込んでいたが、部品交換や賠償請求がどれだけ広がるか算定できないためだ。10円を予定していた中間配当も見送った。業績の立て直しへ多様な収益源の育成を進めてきた神鋼の戦略は見直しを迫られている。

記者会見で記者の質問を聴く神戸製鋼所の梅原尚人副社長(右)=30日午後、東京都千代田区

記者会見で記者の質問を聴く神戸製鋼所の梅原尚人副社長(右)=30日午後、東京都千代田区

「これから補償費用を請求される可能性があるが、現時点では読みにくい」。30日に開いた17年4~9月期の決算会見で、神鋼の梅原尚人副社長は改ざん問題の影響について明言を避けた。

今期の売上高は前期比11%増の1兆8800億円と従来予想を変えなかったが、経常利益の予想は500億円と50億円引き下げた。鋼材の値上げによる採算改善を加味しつつ、品質が規定に達しない不適合品の廃棄や受注減少の影響として100億円を差し引いた。

これはあくまでも現時点で想定できる損失だ。顧客離れが本格的に進むのはこれからになる可能性があり、アルミ・銅や鉄鋼の受注がどこまで減るのか予想が難しい。

26日に公表した安全先検証では改ざん製品を納入した企業525社のうち、顧客による安全性確認という「お墨付き」を得たのは4割にとどまる。トヨタ自動車などの完成車メーカーはボンネットに使うアルミ板について安全性を確認したが、JR西日本川崎重工業は費用請求を検討している。梅原副社長は補償費用について「数社から話があり、金額や範囲は今後の協議になる」と説明した。

さらに影響が不透明なのは海外だ。経済産業省の幹部は「米司法省の調査や海外の取引先がどう動くのか読めない」と打ち明ける。米司法省からは応じなければ罰則が付く召喚状による書類提出を求められたという。梅原副社長は「弁護士を通じて中身を確認中だ」と厳しい表情で語った。

神鋼の業績自体は上向いている。4~9月期は連結純利益が前年同期比9.6倍の393億円に回復した。堅調な中国経済を受けて鉄鋼や建設機械が復調した。

ただ、同業と比べると収益力や財務は見劣りする。同じ時期に新日鉄住金は1000億円近い純利益を計上した。財務の健全性を示す自己資本比率をみると神鋼は31%で、新日鉄住金は41%だ。多様な事業を抱える神鋼は設備投資がかさむため、現金の出入りを示す純現金収支は18年3月期に3期連続で流出超過になる見通しだ。

鋼材市況は中国の景気に左右される。データ不正の影響が残る中で鋼材市況の上昇という追い風がやめば、神鋼の業績は再び悪化しかねない。

神鋼は社債の借り換えなどに備えて3メガバンクに500億円の融資を要請した。「足元で資金調達の懸念はないが、主要な銀行と話を始めている」(経理・財務を担当する河原一明常務執行役員)という。JPモルガン証券の森和久アナリストは「資産売却などで資金を手当てすることも必要になってくる」と見ている。

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