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富山市に「ゼロエネ街区」、太陽光+蓄電池+燃料電池

日経テクノロジーオンライン

富山市が推進する環境配慮型街区「セーフ&環境スマートモデル街区」が完成し、2017年10月25日に完成式典が開催された。富山市が火か月「ネット・ゼロ・エネルギー」に向けたPPP(官民連携)事業で、公募型プロポーザルで選ばれた大和ハウス工業が工事を手掛けた。

富山市立豊田小学校の跡地約8500m2(平方メートル)に、宅地21区画と公共施設を建設した。宅地に建設する戸建住宅は、すべてに太陽光発電システムと家庭用Liイオン蓄電池、家庭用燃料電池コージェネレーション(熱電併給)システムを搭載した「3電池搭載住宅」となる。9棟が建売住宅、12棟が注文住宅で、現在はモデルルーム1棟が建設済み。

太陽光発電とLiイオン蓄電池を連係制御するハイブリッドシステム「POWER iE 6 HYBRID(パワーイエ・シックス・ハイブリッド)」(6.2kWh・太陽光発電システムと合わせて出力5.5kW)を全戸に設置する。太陽光発電システムとLiイオン蓄電池のパワーコンディショナー(PCS)を一体化することで、エネルギー制御を効率的に行う。PCSとLiイオン蓄電池ユニットはエリーパワー製。

公共施設は、地区センターや公民館、図書館分館の機能を持つ。また、太陽光発電とLiイオン蓄電池、天然ガスによるマイクロコージェネシステムを搭載し、非常時には地域の防災拠点となる。地区センターは10月23日から、公民館と図書館分館は10月26日から業務を開始した。

このほかにも、街区で共有する「まちの太陽光発電所」(出力11kW)は、発電した電力を住宅公園内の蓄電池に蓄え、平常時はLED防犯灯や防犯カメラに供給。災害時には非常用電力として防災備蓄倉庫や防災パーゴラに設置するコンセントから携帯電話を充電できるようにする。

住宅販売は、大和ハウス工業富山支店が担当する。宅地は平均201m2(約61坪)で、土地を含めた1戸3500万円程度になる見込み。第1期として11区画を販売開始した。

(技術ライター 工藤宗介)

[日経テクノロジーオンライン 2017年10月28日掲載]

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