海上自衛隊、管制官らを懲戒処分
15年の徳島空港の着陸トラブル
徳島空港(徳島県松茂町)で2015年、海上自衛隊の管制官が滑走路上の作業車への退避指示を忘れ、日航機が着陸をやり直した管制ミスで、海自徳島教育航空群は30日までに、当時管制官だった同航空群司令部の30代の男性海曹を減給10分の1(1カ月)、上司だった海自厚木航空基地隊(神奈川県)の40代の男性1等海尉を戒告の懲戒処分とした。27日付。
徳島空港は海自が管理し、上空と地上の管制業務をしている。
海曹は作業車がいることを忘れ、滑走路内を目視で確認せず着陸許可を出していた。1等海尉は当日が日曜日で自衛隊機の行き来が少ないため、海曹に業務内容を十分伝えず勤務に当たらせており、いずれも注意義務を怠ったとしている。
運輸安全委員会によると、トラブルは15年4月5日、羽田発の日航ボーイング767(乗客乗員67人)の着陸時に発生。日航機は作業車に気付き、車輪が一度接地したが再上昇し、約5秒後に車両の直上を通過した。「かろうじて衝突が回避された重大インシデント」と認定していた。〔共同〕