2019年9月22日(日)

関電、値下げ後も顧客流出 4~9月販売量7%減
ライバル 安値攻勢

2017/10/28 2:00
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関西電力の電力販売が低迷している。27日発表した2017年4~9月の販売電力量は569億キロワット時と前年同期比7%減った。6月までの高浜原子力発電所3、4号機(福井県)の再稼働を受けて8月に値下げしたが、大阪ガスなど新電力への顧客流出が止まらない。頼みは大飯原発3、4号機の再稼働に伴う再値下げだが、来年度にずれ込む見通し。新電力の安値攻勢にさらされる構図が当面続きそうだ。

4~9月期の販売電力量は1989年以来、28年ぶりの低水準となった。ピークだった10年(768億キロワット時)から7年連続で減少し、その間26%減った。同日記者会見した岩根茂樹社長は「非常に深刻と受け止めている」と述べた。17年3月期に初めて中部電力に抜かれて業界3位に転落した。4~9月期も中部電の販売電力量は599億キロワット時と1%減にとどまり、その差が開いた。

決算発表する岩根社長(27日、大阪市北区)

決算発表する岩根社長(27日、大阪市北区)

販売電力の低迷の背景にあるのが東日本大震災後の需要減少と自由化による顧客流出だ。企業の節電意識の高まりや関西経済の低迷で、域内では電力需要が落ち込んでいる。震災後、2度の値上げで料金が高止まりする中、割安な料金で提供する新電力に企業・家庭ともに奪われている。関電は8月に値下げに踏み切ったが、大ガスなど新電力が追随したため、劣勢を覆せていない。

家庭の流出数をみると8月は約5万9千件、9月も約6万1千件だった。値下げ前の流出数は月5万~7万件で減少に歯止めがかかっていない。販売電力量のうち主に家庭向けの「電灯」は194億キロワット時で前年同期比7%減った。

法人向けの「電力」の落ち込みも深刻で375億キロワット時と8%減った。東京電力ホールディングスなどに「かなり安い料金を提案され、大口顧客を奪われている」(関電幹部)という。

反転に向けて期待するのが大飯原発3、4号機の再稼働による再値下げだ。ただ原子力規制委員会の審査が長引いたため、今秋と見込んでいた再稼働の時期がずれ込み、来年1~3月になる見通し。国への申請や周知期間を考えれば、値下げは来年度に持ち越しそうだ。

一方、都市ガス販売は好調だ。4月の全面自由化以降、今月26日時点で約27万5千件の契約申し込みを受けた。電力とのセット割引の内容を充実させて電力の顧客をつなぎ留めたい考えだ。

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