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「勝負は人集め」…でもファンにはつらいFAの季節
スポーツライター 浜田昭八

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2017/10/29 6:30
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 「勝負は“人集め”で決まる」と言ったのは、かの智将、三原脩だ。見事なチームづくり、好采配を称える声に対する照れ隠しで言ったのだろう。巨人監督で南海のエース別所毅彦の“引き抜き”、西鉄監督では東急の主砲大下弘の移籍争奪戦に遭遇した。「人集め…」を身にしみて感じたのも事実だろう。

ドラフトより効率的なFA選手獲得

 さて、現代のプロ野球。「人集め…」の名言は今も生きている。ただ、ドラフトによる人集めにはクジによる運、不運がつきまとう。アマ球界のスターの力がプロでどこまで通用するかなど、不確定要素も多い。その点、力も人柄も分かっているフリーエージェント(FA)選手を獲得するのは、最も効率的な人集めといえる。

 今年もほどなくFA選手争奪戦が始まる。FA資格を得た選手は日本シリーズ終了後、FA権行使の意志を表明し、コミッショナー事務局の「FA宣言選手」の公示があって全球団と契約交渉ができる。「FA宣言して残留」という進路もある。それで、在籍球団との契約更改を有利に運んだケースも多い。

 今年の注目選手は日本ハムの主砲中田翔、西武の主力先発投手の野上亮磨、オリックスのストッパー平野佳寿ら。ペナントレースの動向を左右しかねない有力選手だけに、球団、ファンともども気になるところだ。

日本ハムの主砲中田もFA権行使に前向きという=共同

日本ハムの主砲中田もFA権行使に前向きという=共同

 1993年秋から実施されたこの制度を最も活用しているのは巨人だ。中日・落合博満、ヤクルト・広沢克己、西武・清原和博、日本ハム・小笠原道大、横浜・村田修一ら、他球団の主砲を次々に獲得した。エース級投手にも手を伸ばし、広島・川口和久、大竹寛、ダイエー・工藤公康、ソフトバンク・杉内俊哉らも投手陣に加えた。

 今季もDeNA・山口俊、ソフトバンク・森福允彦、日本ハム・陽岱鋼を獲得したが、3人を同時に獲得したのはFA制度発足史上初めてのこと。これで巨人の通算獲得選手は12球団最多の23人になった。ソフトバンクの13、阪神の11が続き、オフの“マネーゲーム”で目立つのは、やはり人気のある富裕球団だ。ちなみに、屈指の人気球団になった広島は、多くのスターをFAで失ってきた。だが、獲得はゼロ。選手は自前で育てるという方針を貫いている。

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