トルコ中銀、金利据え置き
【アテネ=佐野彰洋】トルコ中央銀行は26日開いた金融政策決定会合で、事実上の上限金利として使用する「後期流動性貸出金利」を12.25%で据え置いた。金利据え置きは4会合連続。主な政策金利である翌日物貸出金利は9.25%、1週間物レポ金利は8%で据え置いた。
米政府が対イラン経済制裁への違反を理由にトルコの金融機関に多額の罰金を科すとの一部報道などを受け、為替市場では通貨リラの下落が進んでいるが、中銀は現行金利を維持した。
エルドアン大統領は「高金利のせいでインフレ率が下がらない」などと述べて中銀に圧力をかけており、利上げは政治的に難しい。一方、米国が利上げ局面に入った中での利下げはリラ下落につながり、インフレ圧力を高める。中銀は身動きがとりにくい状況にある。