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英投信、ブレグジット懸念は杞憂?(海外投信事情)

2017/11/5 16:00
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 英国の投資信託市場では、個人投資家の資金流入が続いている。英国投資協会(IA)によると6月まで11カ月連続の流入超で、1~6月の累計流入額(速報値)は184億ポンド(約2兆6100億円)と上半期では過去最大の流入額を記録した。欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)の是非を問う英国民投票で離脱賛成が多数となった2016年6月は、英投信から30億ポンド(約4260億円)の資金が流出。同7月も流出超となったが、その後は一転して資金流入トレンドに戻している。

■流入額最大の背景は?

 英投信への資金流入が続く背景には、ブレグジットが現時点では警戒されたほど英経済に大打撃を及ぼしていないことや、世界景気が緩やかな拡大を続けている点が挙げられる。ブレグジット決定後の英ポンド安を受けて、為替効果を見込んで外貨建て資産への投資が拡大していることも寄与した。

 「ブレグジット決定に伴う英景気の先行き不透明感を警戒したポンド安から、世界・欧州景気の底堅さを受けたポンド安の構図に変化しているとの見方が出ている点も見逃せない」(英系運用会社幹部)との声もあった。欧州景気が底堅さを維持するのであれば、英市場にも一定の資金が流れ込むとの安心感につながりやすいとの見立てだ。

 さらに英国の非課税投資優遇制度の拡充も下支え要因だ。今年4月6日に始まった新年度分より個人貯蓄口座(ISA)の年間拠出限度額がこれまでの1万5240ポンド(約216万円)から2万ポンド(約284万円)に増額された。

■資金流入先が示す「リスク回避」と「英株回避」

 もっとも、英投信の資金流出入の状況を事細かに見てみると、投資家が必ずしもブレグジット後の英経済や金融市場の先行きを楽観視していない様子も浮かび上がる。IAが公表している資産別や地域別の投資状況には、「リスク回避」と「英株回避」の構図が見て取れる。

 資産別で1~6月の資金流入額が最も多かったのが、一定比率の株式に債券などを組み合わせた「Mixed Asset」で、その額は56億6400万ポンド(約8040億円)だった。次に多かったのは「債券」の42億2700万ポンド(約6000億円)で、流入額はすでに16年(40億4100万ポンド=約5740億円)を上回った。

 一方、「株式」は41億1500万ポンド(約5840億円)の流入超。88億100万ポンド(約1兆2500億円)の流出超だった16年から大きく戻したが、相対的に資金流入の勢いは鈍い。

■投資地域は「北米」や「日本」が人気「英国」は蚊帳の外

 地域別で株式への投資状況をみると、1~6月は「グローバル」が合計36億ポンド(約5112億円)の流入超でトップ。次に「北米」が8億5100万ポンド(約1210億円)で続き、3番手は「日本」(7億4700万ポンド=約1060億円)が入った。

 半面、自国の「英国」は14億ポンド(約1990億円)の流出超に沈んだ。特に今年6月は11億ポンド(約1562億円)の流出超を記録。単月の流出額ではブレグジットが決定した昨年6月(10億3500万ポンド=約1470億円)や同7月(10億8000万ポンド=約1533億円)を上回った。

 「欧州」は2月以降6カ月連続で純流入となっており、1~6月では5億7000万ポンド(約809億円)の流入超だった。

 欧州の金融センターの役割を担ってきた英国。EUには加盟国で金融業の免許を取れば域内全域で営業できる「単一パスポート制度」があるが、ブレグジットにより英国の免許では同制度を使えなくなる可能性が高い。世界の金融機関はフランクフルトやアムステルダム、ダブリンなどに中核拠点を新たに設けることを相次ぎ表明している。英市場への投資が続いているとはいえ、投資信託の資金フローひとつを取っても、ブレグジットの影響がじわりと現れてきているように見える。

(QUICK資産運用研究所ロンドン 荒木朋)

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