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iPSから運動神経の束 東大が作製法 難病研究に

東京大学の池内与志穂講師と藤井輝夫教授らは様々な細胞に育つヒトのiPS細胞から運動神経の束を作る手法を開発した。神経細胞の塊を作って細長い容器に入れ束状に育つように促す。体内に近い状態の運動神経を試験管内で再現できる。運動神経が侵される難病のALS(筋萎縮性側索硬化症)などの治療薬開発に役立てたい考えだ。

容器内で運動神経の束を作製(東大・池内講師提供)

米ハーバード大学との研究成果で、米科学誌ステムセル・リポーツ(電子版)に27日掲載される。

運動神経の束は細長い培養容器を用いて作る。容器の端にiPS細胞から作った1万個の神経細胞の塊を入れると、通路を通ってもう一方の端まで細胞が突起を伸ばす。細胞同士がくっついて数千本の細長い突起が束になり、体内の神経線維に似た組織ができる。

神経線維は神経同士や神経と筋肉の間などをつなぐ役割を担っている。全身の筋力が徐々に低下するALSは、運動神経が酸化ストレスなどによって傷付くことが発症の一因と考えられている。

今回作製した神経の束は電気信号を伝える性質があり、薬剤による酸化で傷付く様子を詳しく観察できた。ALSなどの発症の仕組みや治療の研究に役立つとみている。チームの一人が起業したバイオベンチャーが製薬会社と組んで、新技術を活用した創薬を目指す。

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