埼玉県、災害時の下水道復旧で民間団体と訓練

2017/10/26 16:30
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埼玉県下水道局は26日、下水道管の保守・点検業者でつくる日本下水道管路管理業協会(東京・千代田)と、大地震に備えた市街地での応急対策訓練を初めて実施した。災害時に全国のネットワークを持つ同協会に復旧支援を要請する協定を9月に締結しており、市街地で汚水があふれるケースを想定した実践的な訓練で、円滑に連携する方法などを確認した。

この日は県と下水道事業を運営する県内全ての市町・組合56団体などが参加。県南部地域を震度6強の揺れが襲う直下型地震を想定した訓練の一環として、市街地での応急対策が行われた。

地震により荒川右岸下水道事務所(和光市)管内の志木市で地下の下水道管が破損し、市街地でマンホールから汚水があふれたと想定。県下水道公社が被害状況を確認中に、マンホールから汚水があふれているのを発見し、土のうを積むなどの初期対応をするとともに、県に連絡した。県からの要請で同協会から派遣された業者が、汚水をポンプでくみ上げ、ホースで下流のマンホールに迂回させて流す一連の流れを確認した。

大規模災害時には下水道施設が多大な被害を受ける恐れがあるが、市町単独では対応しきれないことが想定される上、個別に業者に依頼することによる混乱も予想される。東日本大震災や熊本地震でも液状化などでマンホールが浮上したり、管の接続部がずれて汚水が流れなくなったりするなどの被害が相次ぎ、対応は困難を極めた。

下水道は災害時の不便な生活を長引かせないためにも、早期の復旧が望まれる。このため、県下水道局と市町・組合は9月、同協会と「災害時における埼玉県内の下水道管路施設の復旧支援協力に関する協定」を締結。災害時には要請の窓口を県に一本化し、同協会の全国約530社のネットワークを生かした支援を受けられる仕組みを整えた。

下水道は下流が破損したままの状態で汚水を流すとあふれる恐れがある。荒川右岸下水道事務所の担当者は「協会への連絡窓口を一本化することで、優先順位をつけて適切に復旧を進めることが可能になる」と説明する。県下水道局は今後も合同訓練を重ね、災害時に一日も早く下水道を復旧する体制を築く方針だ。

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