2019年1月18日(金)

純銅を積層造形できる3Dプリンター 阪大などが開発

2017/10/27 6:00
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日経テクノロジーオンライン

積層造形した純銅のサンプル(出典:NEDO)

積層造形した純銅のサンプル(出典:NEDO)

大阪大学は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のプロジェクトにおいて、高輝度化した青色半導体レーザーを用いて、純銅を積層造形できる3Dプリンターを開発した。日亜化学工業や村谷機械製作所(石川県金沢市)の協力を得て、大阪大学と島津製作所が共同開発したもの。

高電気伝導性と高熱伝導性をもつ純銅素材の製造・加工について、これまでの近赤外線レーザーを用いる3Dプリンターは溶解などが課題だった。青色半導体レーザーを使った積層造形技術に期待が寄せられていたものの、効率やコストの面で課題が多かったという。

今回開発した高輝度青色半導体レーザー搭載SLM方式3Dプリンター(出典:NEDO)

今回開発した高輝度青色半導体レーザー搭載SLM方式3Dプリンター(出典:NEDO)

今回、まず出力100Wの高輝度青色半導体レーザーを開発した。波長450nmの青色半導体レーザー光を、コア径100μmの光ファイバーから出力することによって、直径100μmのスポットに容易に集光できるようにした。これにより、出力100W時の直径100μmスポットにおいて、レーザー光のパワー密度は1.3×106W/cm2(平方センチメートル)となり、純銅粉末を溶解させるのに十分なパワー密度を得られた。

次に、開発した青色半導体レーザーを用いるSLM(Selective Laser Melting)方式の3Dプリンターを開発した。この3Dプリンターは、レーザーの照射位置を制御するガルバノミラーを使用せず、集光ヘッドを直接稼働させる構造にしたことで、コストを抑えたという。

今回の成果により、近赤外線レーザーを用いた3Dプリンターでは難しかった純銅などの素材を積層造形しやすくなる。プロジェクトチームは、航空や宇宙、電気自動車などに必要な加工部品だけでなく、複雑な構造の流路をもった純銅ヒートシンクなどへの応用に期待を寄せている。なお、今回の技術については、2017年10月22日から26日まで米国アトランタで開催される「The International Congress on Applications of Lasers & Electro-Optics(ICALEO)」で発表した後、2018年1月30日から2月1日まで米国サンフランシスコで開催される「Photonics West 2018」で公開する予定。

(日経テクノロジーオンライン 森元美稀)

[日経テクノロジーオンライン 2017年10月26日掲載]

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