2018年12月16日(日)

お好み焼き 海外拡大 千房やヤムヤム、訪日客増え認知度向上

2017/10/26 13:00
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関西の外食チェーンが海外でお好み焼きの店舗展開を加速している。千房ホールディングス(HD、大阪市)は海外で初のファストフード型店舗を、ヤムヤムクリエイツ(大阪府東大阪市)もベトナムに出店する。訪日外国人(インバウンド)の増加でお好み焼きの認知度が上がり、商機が拡大しているためだ。海外で大阪の味を経験できる機会が増えそうだ。

千房は富裕層をターゲットにアジア展開を進める(フィリピン・マニラ首都圏のパサイ市)

千房HDはファストフード型店舗「チボウズ キッチン」を10月末にカナダ・バンクーバーのフードコートで出店する。通常店舗に比べお好み焼きのサイズが小型でメニューも少ない代わり、人手が少なく済み機動的に出店できるのが特徴だ。国内でららぽーと甲子園(兵庫県西宮市)に1号店を今春出店したが、海外でも展開する。

通常店舗の「千房」もタイやベトナムなどに続いて、2017年内にフィリピンに現地2号店を開店。18年には台湾と香港に進出する。FC(フランチャイズチェーン)での運営のしやすさを考え、2号店はテーブルから保温用の鉄板を外し、ステーキ皿で提供する。

関西を中心にシュークリーム店を展開するヤムヤムクリエイツは、ベトナムで年内にもお好み焼き店「まる太」を開く。ベトナムでお好み焼きニーズが高まっており、FC契約先からの要請に応じた。価格は1枚400~500円で、現地の昼食2回分という。

「鶴橋風月」を運営するイデア(大阪市)は、20年をメドに韓国や北米など海外で20店と、現在の4倍程度に増やす。

関西のお好み焼きチェーンの海外進出は10年代以降に本格化。お好み焼きはたこ焼きよりもバラエティーが豊富な上、なじみがある鉄板料理のため外国人に受け入れやすい。インバウンドで認知度向上も続く。アジアを中心に中間所得層も拡大しており、千房で海外事業を担当する中村寛二部長は「ミドルアッパー層向けの店は競合も少なく、ブランド価値を高めやすい」と話す。

「国内は人件費上昇などで運営コストが増えており、今後は海外展開を強めたい」(イデアの五影隆則社長)事情もある。リクルートジョブズによると、ホールスタッフや調理の募集時の平均時給は三大都市圏で9月に前年比2%強上昇した。

調査会社の富士経済によると、17年のお好み焼き店の市場規模は1610億円と前年比1%減る見込み。10年比では12%減と縮小傾向だ。個人店の店主の高齢化による閉店に加え、大手チェーンも不採算店閉鎖や人手不足による営業時間短縮が増えている。国内での積極出店は難しい情勢だ。

海外での課題は店舗にノウハウなどを伝えるスタッフの確保だ。大阪になじみの味を世界に普及する上で、千房は現地常駐社員の採用や教育が課題になるとみている。

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