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タイ前国王に最後の別れ 王宮周辺に黒い人波

【バンコク=小谷洋司】2016年10月に死去したタイのプミポン前国王の火葬式を控える26日、首都バンコクの王宮周辺で王族も参加する大がかりな葬送の行進が始まった。「国父」と慕われた前国王に最後の別れを告げようと、徹夜組を含む多数の市民が詰めかけた。沿道は人波で埋め尽くされている。

タイのプミポン前国王の火葬式で、冥福を祈り手を合わせる人たち(26日午前、バンコク)=沢井慎也撮影

葬列は前国王のひつぎが安置される王宮の周辺約1.7キロメートルを練り歩き、26日正午(日本時間午後2時)までに王宮前広場に建設された火葬施設に入る予定。前国王の長男のワチラロンコン新国王や次女シリントン王女、軍事政権のプラユット暫定首相も参列した。

タイのプミポン前国王の火葬式で、写真を掲げ葬列の到着を待つ人たち(26日、バンコク)=沢井慎也撮影

早朝から沿道は、喪に服す黒い服を着た市民で埋め尽くされた。地元メディアは王宮周辺の人出を11万人と報じた。

中部アユタヤ県の会社員ラッシャニヤー・スントーンサティアンさん(42)は24日夜から待ち続けた。「2011年の大洪水後にアユタヤまで来てくれた。国民のために汗を流してくれた国王だった」と涙ぐんだ。

プラーニー・チャイラットさん(66)は北部ナーン県からバスで11時間かけてバンコクにやって来た。「前国王はいつも心の中にいて私が良い人間であるのを助けてくれた」と話し、傍らに置いた肖像画を見つめた。

タイ政府はこの日を休日とした。銀行や証券取引所は営業しない。普段24時間営業のコンビニエンスストアは火葬の儀式がある午後から27日午前0時まで店を閉める。日系企業の多くも休業し、タイ全土が追悼ムードに包まれた。

前国王は在位70年を超え、現役の国家元首で最も長かった。死去後、新国王が即位するまで、大半のタイ国民にとって同じ時代を生きた、ただ1人の国王だった。

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