2019年9月22日(日)

容器、再生樹脂の活用拡大 エフピコ 茨城の工場稼働

2017/10/26 2:00
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食品トレー最大手のエフピコは再生原料へのシフトを加速する。回収した使用済みペットボトルをペレット状のPET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂にリサイクルして食品容器に再利用する新工場が茨城県に完成し、11月からフル稼働する予定だ。単価が上昇した未使用PET樹脂から値下がりが見込める再生PET樹脂への原料切り替えを進め、製品の価格競争力を高める。

圧縮したペットボトルから異物を取り除き、破砕する(中部エコペット工場)

関東八千代工場(茨城県八千代町)の敷地内に157億円を投じて「関東エコペット工場」を建てた。鉄骨造4階建てで延べ床面積は4万2870平方メートル。家庭から出るペットボトルや透明なPET容器を自治体や食品スーパーを通じて調達、原料となる再生PET樹脂にして製品の食品容器を生産する。樹脂の年産能力は2万トン。

圧縮したペットボトルを粉砕し、異物除去、洗浄してペレット状の再生PET樹脂にする設備を2ライン導入した。ほかに、この再生PET樹脂をナフサ(粗製ガソリン)から作った未使用PET樹脂で挟んだ3層シートにする設備を1ライン、シートを真空成形して容器に加工する設備を6ライン設けた。

PET樹脂で作る食品容器は透明度が高い。耐熱温度がセ氏60度と加熱には不向きだが、刺し身容器の蓋などに需要が見込める。今後は同社の独自技術を使った製品である同80度まで耐えられるPET容器の生産にも再生PET樹脂を使う。

エフピコのPET樹脂の年間使用量は7万トン。このうち3万トンが、岐阜県輪之内町の「中部エコペット工場」と北九州市「西日本ペットボトルリサイクル」の2工場で生産する再生PET樹脂だった。新工場の稼働で再生PET樹脂の使用比率が7割強に高まる。

PET樹脂について同社は自社生産では足りない分を中国などから輸入していたが、9月から中国品には53%の反ダンピング(不当廉売)税が課せられた。輸入価格が急騰したことで、同社はタイや台湾に輸入先を切り替えたが「輸入品の相場は強含んでいる」(同社)。輸入品への依存度を下げることで製品の価格競争力を高められるとみている。

また、日本はペットボトルを年60万トン回収し、30万トンを中国に輸出していたが、中国は環境汚染対策として使用済みペットボトルの輸入を停止したという。「今後、行き場を失った使用済みペットボトルが国内市場にあふれる」(同)と見られる。同社の調達価格も弱含みとなり、価格競争力の向上要因となる。

新工場は10月に稼働し、11月からフル生産となる予定。これにより3月末で62%だったPET容器における再生PET樹脂使用比率を「将来的に96%まで高める」方針だ。

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