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地銀の過半が本業赤字 17年3月期、金融庁が報告

金融機関
2017/10/25 20:00
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 金融庁は25日、地方銀行の収益減少のスピードが予想以上に速まっているとの報告書を発表した。日銀の大規模な金融緩和の影響で、貸し出しの利ざやが伸び悩んでいると指摘。担保や保証に過度に依存した旧来型の経営を続ければ、貸し出しなど「本業」が赤字に陥る銀行がより増えると警鐘を鳴らした。

 金融庁が発表したのは、過去1年間の成果や金融市場の分析などを盛り込んだ「金融レポート」。2016年10月に公表した金融行政方針の進捗状況や実績を評価している。

 レポートは地銀の利益見通しについて独自の分析を示した。16年のレポートでは、今のままだと25年3月期に全国106行の6割超で貸し出しと手数料ビジネスという本業で赤字に陥ると試算していた。今回は17年3月期時点で、すでに過半の地銀で本業が赤字に転落しており、「昨年の推計を上回るペースで収益が減っている」と指摘した。

 上場地銀82行・グループの18年3月期の純利益は計8782億円と17年3月期比17%減り、5年ぶりに1兆円を割り込む見通し。貸出金利の低下などによる利益の減少が止まる兆しはない。

 金融緩和を背景とした低金利がいつまで続くかは見通せず、高齢化の進展で預貸率も下がる。人口が減少すれば、銀行の店舗が過剰になり、営業経費もかさむ。体力があるうちにビジネスモデルを変える努力をしなければ、将来的に問題が噴き出しかねない。

 貸出残高は足元では堅調だが、内訳を見ると安心できない。残高増の主役は個人向け融資。17年3月期は2兆9千億円と16年3月期より5千億円増えた。その多くはアパートやマンションなど不動産融資だ。

 金融庁の調査によるとアパートの空室率は築5年では2.6%だが、10年で7.1%、20年で11.6%と加速度的に上昇していく。節税という目的と裏腹に、むしろ高いリスクを長期にわたって背負い込むことになりかねない。金融庁は借り手に対するリスク説明を充実させるよう銀行に求めた。

 水面下でじわじわと体力を削られる地銀。どんなビジネスモデルを模索すればいいか。野村証券の高宮健マネージング・ディレクターは「非金利収益を稼ぐモデルへの転換は避けられないだろう」と指摘する。例えばコンサルティング業務の強化だ。経営改善や生産性を高めるためのアドバイスを提供する。

 金融庁が実施した企業向けアンケートによると、経営上の課題をよく聞いてくれる地銀ほど、利回りの低下幅が緩やかだった。取引先企業の経営を改善し、新規事業を開拓して資金需要を掘り起こす。こうした循環が全国で生まれれば、地方創生にもつながるとの期待は金融庁内には強い。

 「マイナス金利という逆風は一過性のもの」と考える地銀はなお多い。レポートでは「早期に持続可能なビジネスモデルの構築に向けた具体策を検討し、実践する必要がある」と結んだ。金融庁がここまで口を出さざるを得ないということ自体、地銀が抱える危機の根深さを物語っているように映る。

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