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好成績ファンドマネジャーに聞く(4)
「金の卵」靴底減らし発掘

2017/10/25 15:59
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4~9月に好成績を残した投資信託はどんな運用をしていたのか。ファンドマネジャーへのインタビューシリーズの第4回は野村アセットマネジメントの槇重人シニア・ポートフォリオマネジャーだ。担当する「野村リアルグロース・オープン」は大型株を含む一般部門で3位だった。

――この3年のリターンは40%。特に2017年4~9月のリターンは21%と好調でした。

野村アセットマネジメントの槇重人シニア・ポートフォリオマネジャー

野村アセットマネジメントの槇重人シニア・ポートフォリオマネジャー

「利益率が高く、今後の伸びも期待できる成長企業を探し出して投資している。業種やテーマにはこだわらず、年間400社の企業訪問を17年間続けた自分の経験を基に、約100銘柄を均等に組み入れる。各銘柄の平均保有期間は1年だ」

「日本は成長株の宝庫だ。経済が複雑化し、産業の裾野が広い。社会構造や消費者行動の変化に伴い新しい業態もどんどん誕生している。市場に眠る『金の卵』は多い」

「狙い目は証券会社のアナリストが調査対象にしていない、時価総額が低めの銘柄や新興銘柄だ。企業の強さや勢いが十分に知られておらず、一般に割安だ。そういった銘柄を見つけ、世間に知られる前に投資する。いうならば、靴底を減らした分だけリターンが増える」

――4~9月に運用成績が良かった理由は。

「社会問題の解決に商機がある企業に投資していた。例えば『働き方改革』。バイオ・化学系の人材派遣会社のWDBホールディングスは、数年前から女性活用や人材育成に力を入れ、事業拡大に備えていた。近年の人手不足問題の深刻化で、業績が大きく伸びた」

「セキュリティソフトの開発・販売のデジタルアーツも同じだ。サイバー攻撃の高度化に伴い、企業の情報漏洩対策へのニーズは高まり続けている。各企業の担当者が全ての攻撃を防ぐのは無理で、いつかは同社の引き合いが増えるだろうと考えていた。決算を見て売上高が伸びたことを確認し、投資した」

――上昇する銘柄を見つける方法は。

国内株・一般部門3位
ファンド名野村リアルグロース・オープン
リターン4~9月 21.12%
過去3年 40.29%
運用会社野村アセットマネジメント
ファンドマネジャー槇重人シニア・
ポートフォリオマネジャー
直近の組み入れ銘柄(9月29日時点)WDBホールディングス、デジタルアーツ、エン・ジャパン、M&Aキャピタルパートナーズ、シークス、エスプール、パイロットコーポレーション、SFoods、D.A.コンソーシアムホールディングス、IBJ

「統計データや同業他社の決算などを見て、企業の成長力を見極めることだ。株価の上昇率は、長期的には企業の利益成長率と一致するはずだ。今話題になっている社会テーマと組み合わせて考えてみるのもいいだろう。具体的には、少子高齢化、子育て支援政策、中食需要などは今後も継続的に注目されるテーマだと考える」

「投資先を決める際に、財務諸表には記載されていない『社長の思い』や『社員のやる気』も大切にしている。社長の人間性は企業訪問で話してみて初めてわかるし、会社の雰囲気の変化は何度も訪問しないとわからない。人工知能(AI)による運用がブームだが、このような肌感覚の投資判断は人間にしかできない」(聞き手は植出勇輝)

=この項おわり

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