2018年1月21日(日)

最新の市場情報

※営業日はリアル更新
日経平均株価(円) 23,808.06 +44.69
日経平均先物(円)
大取,18/03月
23,800 +30

[PR]

豊島逸夫の金のつぶやき

フォローする

FRB議長人事、テイラー氏優勢か

2017/10/25 8:43
保存
共有
印刷
その他

 トランプ米大統領が、共和党上院議員との会合の席で「次期米連邦準備理事会(FRB)議長には誰がよいか」について挙手を求めたという複数報道が昨晩流れ、市場が身構えた。

 出席上院議員の多くは「棄権」したようだが、スコット上院議員は「トランプ氏は勝者を発表しなかったが、私はテイラー氏が勝ったと思う」と語った。市場は、このコメントで「すわ、テイラー氏か」と色めきたった。

 ドル・円相場もドル高・円安に振れる局面があった。一方、ラウンズ上院議員は「挙手が少なかったので、判断は難しかった」とも述べている。トランプ大統領がいまだ決めかねていることが透けるが、来日直前にまで決めると語っているので、残された時間は少ない。

 ニューヨーク(NY)市場関係者はどうみているのか。

 米CNBCテレビが実施した調査では、パウエル氏との予測が44.7%で抜けている。対抗馬のテイラー氏は23.4%、イエレン氏再任は12.8%にとどまる。

 興味深いのは「市場にとって誰が望ましいか」という設問の回答。ここではイエレン氏が43.5%で圧倒的な1位。テイラー氏19.6%、パウエル氏は17.4%と差を開けられた。不透明性を嫌うマーケットは現状継続路線を願っている。

 したがって、テイラー氏が指名された場合には瞬間的に115円近辺までのドル高・円安進行が予想される。イエレン氏の「データ次第」からテイラー氏は物価と国内総生産(GDP)を変数として決めるという「ルール重視」。そのルールに従うと、適正フェデラルファンド(FF)レートは3%前後とはじき出される。候補者の中では、最も市場かく乱要因が多い人物といえるので、一上院議員の発言にも市場は敏感に反応するのだ。さながら、決定の瞬間の予告編を見ているごとき感があった。テイラー氏は共和党の中では支持が根強い。党内には「イエレン流のデータ次第では、金利水準決定が恣意的になりがちゆえテーラールールに基づく決定の方が好ましい」との見解が多いのだ。パウエル氏は、イエレン路線を踏襲するとみられている。

 日本株連騰の今後にも、FRB議長人事は無縁ではない。今回は為替離れの株高といわれるが、さすがにドル高・円安が急進行すれば、企業業績の上振れにより、日本株買いを更に促進するだろう。

最終決定は「very very soon,極めて近くに」とトランプ氏は明言している。同氏のことゆえ、人事決定をいつなんどきツイッタ―でつぶやくかもしれない。市場は臨戦態勢である。

豊島逸夫(としま・いつお)
 豊島&アソシエイツ代表。一橋大学経済学部卒(国際経済専攻)。三菱銀行(現・三菱東京UFJ銀行)入行後、スイス銀行にて国際金融業務に配属され外国為替貴金属ディーラー。チューリヒ、NYでの豊富な相場体験とヘッジファンド・欧米年金などの幅広いネットワークをもとに、独立系の立場から自由に分かりやすく経済市場動向を説く。株式・債券・外為・商品を総合的にカバー。日経ヴェリタス「逸’s OK!」と日経マネー「豊島逸夫の世界経済の深層心理」を連載。
・公式サイト(www.toshimajibu.org)
・ブルームバーグ情報提供社コードGLD(Toshima&Associates)
・ツイッター@jefftoshima
・業務窓口はitsuo.toshima@toshimajibu.org

豊島逸夫が語り尽くす 金 為替 世界経済

出版:日経BP社
価格:1026円(税込み)

日経電子版マネー「豊島逸夫の金のつぶやき」でおなじみの筆者による日経マネームック最新刊です。

豊島逸夫の金のつぶやきをMyニュースでまとめ読み
フォローする

日経電子版が2月末まで無料!初割のお申し込みは1月31日まで!

保存
共有
印刷
その他

電子版トップマーケットトップ

企業・業界をもっと詳しく

企業がわかる。業界がみえる。ニュースとデータをまとめてチェック!