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福島の汚染土貯蔵施設、28日稼働 用地取得は4割

環境省は24日、東京電力福島第1原子力発電所事故に伴う除染で出た汚染土壌などを最長30年間保管する中間貯蔵施設(福島県大熊町、双葉町)の本格的な貯蔵を28日から始めると発表した。同県内では「復興が前進する」との声が上がるが、用地が買収契約済みなのはまだ約4割にとどまるほか、最終処分する県外の受け入れ先の見通しは立っていない。

2020年東京五輪で野球・ソフトボールの試合に使われる県営あづま球場(福島市)。同球場を含むあづま総合運動公園の一角に、大量の汚染土が積まれている。総数1万6千袋以上。近くで会社を経営する50代男性は「中間貯蔵施設に運んでもらえれば会場周辺のイメージアップになる」と話す。

今春、住民の帰還が始まった浪江町の馬場有町長も「稼働で町の景観から(放射性廃棄物を詰めた)フレコンバッグが消えていけば復興の象徴になる」と期待する。

中間貯蔵施設は約1600ヘクタール。政府は総事業費1兆6000億円を投じる計画だ。15年に用地買収を始め、16年から一部施設の建設に着手した。

汚染土を放射性物質の濃度別に分ける施設や土壌貯蔵施設、草木の焼却施設などからなる。28日に大熊町の土壌貯蔵施設が本格稼働するほか、双葉町の土壌貯蔵施設も整備中。運び込む汚染土などは最大で東京ドーム18個分に相当する約2200万立方メートルになる見通し。

ただ、現時点で土壌貯蔵施設の容量は10万立方メートルと搬入予定量の1%に満たない。施設増設と用地確保が急務だが、9月末までに契約を結んだ土地は624ヘクタールと全体の約4割にとどまる。残る土地の7割は民有地で地権者は1200人を超える。

中間貯蔵施設で保管するのは、汚染土などの搬入を試験的に始めた15年3月から最長で30年間。その後は県外で最終処分する計画だが、処分地選定の検討すら始まっていない。環境省の担当者は「汚染土の一部を土木工事などに使う再生技術を開発し、最終処分に回す土の量を減らすのが先だ」と説明する。

中間貯蔵施設予定地の地権者らでつくる「30年中間貯蔵施設地権者会」の門馬好春事務局長は「周辺地域の安全性を第一に(保管や搬入・搬出などの)作業を慎重に進めてほしい」と話す。

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