2017年11月23日(木)

イタリア北部2州で住民投票、自治権拡大に9割超賛成

ヨーロッパ
2017/10/23 10:32
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 【ジュネーブ=細川倫太郎】イタリア北部の2つの州で22日、自治権拡大の賛否を問う住民投票が実施された。極右政党の「北部同盟」が投票を主導。地元メディアによると、暫定結果で両州とも賛成が9割を超えた。結果に拘束力はないが、スペインからの分離独立を目指すカタルーニャと同様に富裕な地域が権限拡大を目指す構図だ。

 住民投票を実施したのは産業都市ミラノを抱えるロンバルディア州と、世界有数の観光地ベネチアがあるベネト州。AFP通信によると、投票率はロンバルディア州が約40%、ベネト州は約60%となった。

 ロンバルディア州のロベルト・マローニ知事は「幅広い自治権と財源を得られるように、2~3週間のうちに政府に具体案を出したい」と話した。ベネト州のルカ・ザイア知事も「州民の勝利だ。憲法の下で改革ができる」とコメントした。住民投票の結果を後ろ盾に、両州で徴収した税金の使途拡大などを求めて政府との交渉に入る。

 両州は経済的に豊かな地域で、イタリア全体の国内総生産(GDP)の約3割を占める。納めた税金が貧しい南部地域に流れているという不満がくすぶっていた。

 住民投票を実施した北部2州の政府は「北部同盟」が率いる。北部同盟は1991年に設立。難民や移民の受け入れに反対する極右政党で、マッテオ・サルビーニ氏が率いる。過去に独立を目指したが、支持が得られず断念した経緯がある。

 イタリアの憲法では、自治体の管轄を巡る問題で国と州の交渉を認めている。スペイン・カタルーニャ州の独立を問う住民投票は憲法裁判所が違憲と判断したが、今回のイタリアの住民投票自体は合法だ。だが結果に法的拘束力はなく、最終的に国の議会で承認されなければ効力は生じない。

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