日産、国内向け全車両の出荷停止 不正検査問題で - 日本経済新聞
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日産、国内向け全車両の出荷停止 不正検査問題で

日産自動車は19日、国内に6つある完成車の全工場で国内向け車両の出荷を停止すると発表した。日産は全工場での出荷再開まで2週間程度かかるとみている。無資格者が完成車を検査していた問題を9月に国土交通省から指摘されて以降も、4工場で是正していなかった。ずさんな検査体制を見直すため、顧客への引き渡しを停止する事態に追い込まれた。

19日に記者会見した西川広人社長は「再発防止策を信頼していただいた皆様に深くおわび申し上げる」と陳謝した。

日産は不正の公表後も子会社である日産車体の湘南工場(神奈川県平塚市)で無資格者による検査が続いていることが発覚。加えて、追浜工場(神奈川県横須賀市)や栃木工場(栃木県上三川町)、グループ会社の日産自動車九州(福岡県苅田町)でも国交省に届け出ていた場所とは違う工程で無資格者が検査していたことが判明した。

日産は完成検査の体制を見直すために、国内向け車両の生産を一時停止し、有資格者以外は検査できない体制に改める。

不正検査を続けていた工場から出荷した3万4000台については再検査やリコール(回収・無償修理)を検討する。一連の費用は約10億円。海外向けの車両の生産は続ける。

一連の問題は、国交省が9月18日以降に日産の工場を抜き打ちで調査し、無資格者の検査が発覚したことが発端だ。有資格者の判子を無資格者に貸して書類を偽装する不正も見つかった。

日産は同月29日の記者会見で事態を公表し「是正した」と説明。10月2日には西川社長が記者会見で「全て有資格者が検査する体制に改めた」と説明していた。

日産はこれまでに約116万台のリコールを国交省に届け出ている。国交省は日産に対し、今回明らかになった不正を含めて原因を究明し、再発防止策を10月末までに報告するよう求めている。

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