2019年1月24日(木)

厚労省部会 病気腎移植の先進医療、条件付き承認

2017/10/19 20:00
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厚生労働省の審査部会は19日、腎臓がんなどの患者から摘出した腎臓の病巣を取り除いて別の患者に移植する「病気腎移植(修復腎移植)」を、先進医療として認めることを決めた。今後は医療費の一部で保険が適用されることになる。ただ治療がうまくいかなかった患者が4人出た場合は中止するなど厳しい条件が付いた。

病気腎移植は東京西徳洲会病院(東京都昭島市)が申請していた。先進医療は同病院と、臨床研究として病気腎移植を実施してきた宇和島徳洲会病院(愛媛県宇和島市)が担当する。試験として9年間(うち5年間は観察期間)で42人に実施する計画だ。

直径7センチメートル以下のがんがある腎臓を患者から摘出後、病巣を切除。腎臓透析などで移植を希望している別の患者に移植する。治療後は腎臓の定着率のほか、臓器提供者や移植を受けた患者でがんが発症するかどうか、副作用の件数、生存率などを調べる。

19日の審査部会では、この治療がうまくいかなかった患者が4人出たときは中止するとの条件を付けた。さらに、臓器提供者が定められた条件を満たしているかなどをチェックする委員会に、日本移植学会など第三者的な立場の医師を加えることも求めた。

病気腎移植は約25年前から、宇和島徳洲会病院の万波誠医師らが独自の判断で実施してきた。日本移植学会は2007年、「医学的な妥当性はない」との見解を発表した。部分切除ですむ患者からの腎臓摘出を促しかねないなどの指摘もあり、厚労省は同年、原則禁止とした。

これを受け、宇和島徳洲会病院は09年から臨床研究として病気腎移植を実施。これまで他人からの腎移植を13人に実施し、うち7人が手術後5年時点で腎臓の定着が確認できているという。

11年に同病院が先進医療の申請をしたが、厚労省の審査部会は3度にわたり継続審議としていた。現在、小さな腎臓がんの外科治療は全摘出ではなく部分切除が基本で、申請内容は全摘出する患者の条件が不明瞭だった。医療機関の実施体制や有効性・安全性の評価方法、患者への説明同意文書の内容なども不十分とされた。

今回は申請内容が修正され、厳しい条件を付けることで先進医療として認めた。結果が良好だった場合は他の病院でも実施される可能性がある。

国内では腎臓透析患者が30万人以上おり、移植を希望する患者も1万人を超える。ただ提供数は不足しており、臓器提供者が現れるまで10年以上待つケースも多い。

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