2017年11月22日(水)

栃木県民好むキノコ「チタケ」 乱獲で希少に

北関東・信越
2017/10/19 9:59
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 栃木県民がこよなく愛するキノコ「チタケ」が乱獲のため見つけにくくなり、隣の福島県の山中にまで足を延ばす愛好家が増えている。チタケ採りに来た栃木県民の遭難事故も発生しており、福島県警は注意を呼び掛けている。

 チタケはブナ科の森林に生え、茶色がかったオレンジ色の直径約5~10センチの傘を持つ。切ると牛乳のような白い液体が出るため「チチタケ」とも呼ばれる。煮込むと独特の香ばしさが出るため、だしを取ってそばやうどんのつゆにするのが一般的だ。

 栃木県日光市の岡部恒男さん(87)は、幼い頃から毎週必ずチタケそばを食べる。「県民以外は見向きもしないと言うが、食べたら絶対にとりこになる」と力説。昔は近くの山で採れたが、今では簡単には見つからなくなったという。

 同県林業センターのきのこチームリーダー石川洋一さん(55)は「最近はスーパーでもなかなか出回らず、県民にとって希少価値はマツタケ以上ではないか」と話す。

 一方の福島県の関係者は対応に苦慮する。同県南会津町静川で地元住民の山を管理する男性(69)によると、入山禁止の立て看板を設置しているが、チタケ目当てとみられる人の立ち入りが後を絶たない。

 男性は「山道もなく危険なので、見掛けたら注意している。今年も既に、栃木から来たという人は10人ほどいた」と頭を悩ませている。

 南会津署の管内ではチタケ目的で入山した栃木県民の遭難が相次ぐ。昨年は2人が遭難。今年8月にも男性2人が遭難し、うち1人が滑落して死亡した。白田昌之次長は「秋の味覚を楽しむのは命と引き換えにしてまでやることではない。安全に山に入ってほしい」と話している。〔共同〕

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