2017年12月17日(日)

誰のアイデアが1番か、VBが「創造力」数値化技術

スタートアップ
AI
2017/10/18 14:15
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 人材(HumanResource)とテクノロジーを組み合わせたHRテック技術を開発するベンチャー企業(VB)のVISITS Technologies(ビジッツ・テクノロジーズ、東京・港、松本勝社長)は、新規事業のアイデアを数理的に評価する技術を開発した。これまで感覚的だった能力を数値化して独自のアルゴリズムで解析することで、人材の最適配置や新規事業計画の立案などが効率よくできるようになるという。

 開発した「アイデアグラム」は、アイデアそのものの良しあしではなく、(1)誰が考えたか(2)誰が評価したか――を数理的に分析する。アイデアを考える「創造力」と評価する「目利き力」を数値化して、アイデアの順位を付けることができるようになる。

 数値化の仕組みはこうだ。まず、事前に5W1Hの疑問詞(いつ・どこで・誰が・何を・なぜ・どのように)に合うように新規事業のアイデアを複数人の提案者がそれぞれ考える。次に、全員が同等の「創造力」と「目利き力」のスコアを持つと仮定して、提案者全員が他人のアイデアの「創造力」を相互に評価して点数を付ける。こうすることで、客観的な「創造力」の評価が高い順にアイデアが序列される。

 この序列を基に、「創造力が高い人は目利き力も高い」という仮定に基づいて、「目利き力」のスコアに重みを付け直す。これで評価する力の序列ができあがる。最初の創造力の評価を、「目利き力」の新たなスコアを反映させて計算し直す。新たな「創造力」のスコアを基に「目利き力」の序列を算出し直して……という計算をアルゴリズムで繰り返すことで、数理的に「創造力」が高いアイデアの順位がはじき出されるという訳だ。

 東京大学と早稲田大学で行った実証実験では、10回ほど計算を繰り返すことで順位の変動がなくなった。順位が高かったアイデアは、奇抜なアイデアが多かったという。

 アイデアグラムでは、アイデアの絶対的な評価ではなく、考えた提案者の集団の中での相対的な順位しか表示されない。しかし松本社長は「突出したクリエーティブ人材を掘り起こすのに活用できる。導入事例が増えれば、どの企業にクリエーティブな人材がそろっているかの評価などにもつながる」と自信を見せる。今後、導入企業を増やし精度を高める考えだ。

(企業報道部 矢野摂士)

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