秋田県への賠償請求退ける 弁護士刺殺訴訟で地裁

2017/10/16 17:36
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秋田市で2010年、弁護士、津谷裕貴さん(当時55)が自宅で男に刺殺されたのは、臨場した秋田県警の警察官に不手際があったからだとして、遺族が県と男に計約2億2300万円の損害賠償を求めた訴訟で、秋田地裁(斉藤顕裁判長)は16日、男に賠償を命じる判決を言い渡した。県への請求は退けた。

事件を巡る県警の一連の対応に過失があったかが主な争点だったが、斉藤裁判長は「秋田県警の警察官が被害者を侵入者と認識したとしても、不合理とは言えない」として、現場の対応に違法性はなかったと指摘した。

原告側は、津谷さんの妻、良子さん(60)の通報を受けた県警通信指令室が現場に「けんか口論」と伝えるなど情報伝達に問題があったほか、菅原勝男受刑者(73)=殺人などの罪で無期懲役確定=から奪った拳銃を持っていた津谷さんの両腕を、警察官2人が犯人と間違え押さえたため殺害されたと主張した。

一方、県側は「指令室や、臨場した警察官の職務行為に違法性や過失はない」と反論。犯人がどちらかを判断する時間はなく「危険回避のため、拳銃を持っている津谷さんの右手をつかんだがすぐに離した」と主張した。事件発生当初、県警は「勘違いした」と間違いを事実上認めたが、その後一転して否定した。

刑事事件の確定判決によると、菅原受刑者は10年11月、離婚調停で元妻側の代理人を務めた津谷さんに恨みを抱き、拳銃や剪定(せんてい)ばさみを持って自宅に侵入、警察官が間違って津谷さんを取り押さえるなどした隙に殺害した。良子さんら遺族が13年10月に提訴した。〔共同〕

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