2017年12月15日(金)

投稿から個人に最適化 インスタ製品責任者に聞く

コラム(ビジネス)
2017/10/13 6:30
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 米フェイスブック傘下の画像共有サイト「インスタグラム」が利用者を増やしている。日本では月間2000万人を突破し、世界では同8億人が投稿・閲覧している。最高製品責任者を務めるケビン・ウェイル氏に、日本の利用動向や今後のサービス開発などについて聞いた。

インスタグラムのケビン・ウェイル最高製品責任者

インスタグラムのケビン・ウェイル最高製品責任者

 ――日本の月間利用者が2000万人を超えました。

 「インスタグラムは自分の生活を友人や家族とシェアできるほか、別の利用者の投稿から新しい発見もできる。日本はビジュアルを重要視する社会だと思う。日本政府観光局と協力し、旅行者が撮った写真や動画を共有している。今年だけで300万人以上の観光客が2000万件以上を投稿した。美しい景観を共有することで観光産業にも貢献できる」

 ――従来ある画像投稿以外の機能を増やしていますね。

 「『ストーリーズ』は写真が24時間で消える機能だ。通常の投稿は『ハレ』の場面を見せようとする使い方が主流だ。一方、ストーリーズは日常のささいなことも気楽にシェアしてもらえる。ライブ配信ではリアルタイムの情報を共有する」

 ――新しい技術を導入する予定はありますか。

 「拡張現実(AR)は重視している。(顔にイラストやアイコンを重ねる)フェイスフィルターの機能があると、画像に写っている人物の顔を隠せる。より安心して投稿できる」

 ――日本などでの独自機能は考えていますか。

 「世界中で魅力あるプロダクトになるよう目指している。写真や動画は直感的に働きかけるものだからこそ、8億人がインスタグラムを情報共有に使っている。途上国でも先進国でも、同じような体験をできるようにする責任がある」

 ――ビジネスに活用する企業も増えています。

 「世界で200万社の広告主がいる。商品をプロモーションするだけでなく、ブランドの舞台裏を発信して消費者との関係を構築することも重要な要素になっている。商品画像を見た消費者からは『どこで買えるのか』といったコメントが寄せられる」

 「そのため電子商取引(EC)の機能をテストしている。画像に価格やサイズなどの情報をひもづけして、販売サイトの画面から購入できるようにする。米国で小規模に実施しており、日本でも近く提供する。利用者と事業者の両方にとって役立つ機能にする」

 ――投稿で蓄積したデータをどのように活用しますか。

 「利用者の情報を分析して『パーソナライズ』を進める。利用者と関連性の高い人物の投稿を上位に表示したり、利用者にあった広告を配信したりする」

 ――交流サイト(SNS)は突然、利用者に飽きられてしまう可能性があります。

 「技術は変わっても、人々が生活をシェアしたいというニーズは変わらないだろう。新しいものを発見したい、世界中からインスピレーションを得たいという心理も根強い。利用者の声に耳を傾け、サービスを進化させ続ける」

(聞き手は諸富聡)

[日経産業新聞 2017年10月13日付]

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