出光、株高の行方占う2つの事業
証券部 荻野卓也
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出光興産の株価が出直り基調を強めている。11日終値は3220円と7月3日の公募増資発表前の株価水準(3260円)回復が視野に入った。増資完了に伴う昭和シェル石油との合併計画の前進に、原油価格の下げ止まりや石油製品マージン改善というサポート材料が加わった。ただ、日経平均株価が高値を更新する中で、出光株は3月の年初来高値(3990円)までなお隔たりがある。この高値を上抜けるには、現在手掛ける2つの事業の成長性を示す必要がありそうだ。
「ベトナムでの石油製品需要はモータリゼーション(自動車の大衆化)の進展や平均年齢の若さ、人口の増加で大きな伸長が期待される」。本間潔取締役は今月2日、ベトナム・ハノイ市での給油所開設に関する記者会見で事業の将来性をこう説明した。...
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