2017年12月16日(土)

サイバーダインなど、脊髄損傷の小中高生の歩行訓練

南関東・静岡
2017/10/12 2:00
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 筑波大学発ベンチャー企業のサイバーダインと米系保険会社のAIGジャパン・ホールディングスは11日、脊髄損傷で下半身に障害を持つ神奈川県内の小中高生50人を対象に、装着型ロボットを使った無償の歩行機能向上事業を11月から始めると発表した。早期の機能向上が見込まれる若年層向け事業でデータを蓄積し、両社の商品開発にも生かす。

装着型ロボット「HAL」を説明するサイバーダインの山海社長(11日、横浜市内)

 「30分の訓練で私でも動かせるようになった。アメイジング(驚き)だ」。AIGジャパンのロバート・ノディン社長が同日の横浜市内での記者会見で興奮気味に説明したのは、サイバーダインの装着型ロボット「HAL」。体に装着した装置で脳から伝達される信号を捉え、足を動かさなくてもロボットが歩行を促す仕組みだ。

 新事業の対象は県内在住・在学の小中高生(6~18歳)で、外傷性脊髄損傷で下半身の機能に障害があり、HALを着用できる体格の人。サイバーダインによると、脊髄損傷の人の歩行機能は年齢が若いほど向上する傾向があるという。

 神奈川県藤沢市辻堂の歩行支援拠点「湘南ロボケアセンター」で、1回につき1時間半の機能向上トレーニングを10回受けられる。通常は1回当たり2万円の費用がかかるが、新事業ではAIGジャパンが費用を全額負担する。11日から募集を始め、トレーニングは11月~2018年9月に実施する。

 トレーニングを継続することで運動神経など体内の伝達回路が目覚め、歩行機能が徐々に向上する。サイバーダインの山海嘉之社長は「早い段階で自立度が高まれば人生設計も違ってくる」と指摘する。同社は現行のHALを装着できない身長140センチメートル未満向けの新型機も開発中だ。

 両社は16年11月に業務提携した。AIGジャパンのノディン社長は「障害者向けの保険商品の市場は拡大する余地が大きい。今回の事業でデータを蓄積し、今後の保険商品の開発につなげたい」と新事業の狙いを語った。

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