香港、法人税率8.25%に半減へ 課税所得2800万円まで
【香港=粟井康夫】香港政府の林鄭月娥行政長官は11日、就任後初の施政方針演説で、法人税に軽減税率を導入すると発表した。すべての企業を対象に課税対象所得200万香港ドル(約2800万円)までの税率を8.25%と、通常の税率(16.5%)に比べて半減する。中小企業やスタートアップを振興・育成し、経済の競争力を高めるのが狙い。
大手企業が会社を分割して軽減税率を乱用するのを防ぐため、適用対象はグループ内で1社に限定する。
林鄭長官は過去の財政黒字で積み上がった1兆香港ドルを超える準備金について「社会に賢く還元すべきだ」と強調、積極財政路線への転換を宣言した。