横田基地騒音、国に6億円賠償命令 東京地裁立川支部
飛行差し止めは認めず

2017/10/11 10:52 (2017/10/11 13:31更新)
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米軍横田基地(東京都)の周辺住民千人余りが、米軍機と自衛隊機の夜間・早朝の飛行差し止めと、騒音被害の賠償を国に求めた「第2次新横田基地公害訴訟」の判決で、東京地裁立川支部は11日、これまでの被害として国に総額約6億1千万円の賠償を命じた。飛行差し止め請求や、飛行が続く限り生じる将来分の被害に対する賠償は認めなかった。

瀬戸口壮夫裁判長は「軍用機の運航には公共性があるものの、原告に特別の犠牲を強いるのは不公平だ。賠償を命じる判決が繰り返されてきたのに(住宅防音工事の助成など)国の対策は、限定的な効果しかない」と指摘した。

その上で、騒音レベルの指標「うるささ指数(W値)」75以上の地域に住む原告を賠償対象と認定。賠償額はW値75の住民が月4千円、80で月8千円、85で月1万2千円とした。

基地騒音を巡っては、最高裁が昨年12月、厚木基地(神奈川県)訴訟の判決で(1)米軍機の飛行差し止めは国内で審理できない(2)将来分の騒音被害は賠償請求できない――といった判断を示した。

地裁支部もこの判断に基づき、米軍機の運航は国が規制・制限できる立場にないと指摘。自衛隊機については、民事訴訟による訴え自体が不適法と退けた。将来分の賠償も、被害が具体的に成立した時点で検討すべきだとした。

原告側の関島保雄弁護団長は「一定の賠償は認められたが、根本的な差し止め請求は認められておらず不満だ」と述べ、控訴を検討していると明らかにした。

横田には航空自衛隊の施設もあり、自衛隊機もたびたび飛来している。軍用機の騒音を巡っては、横田や厚木のほか、小松(石川県)、岩国(山口県)、嘉手納(沖縄県)、普天間(同)の各基地の周辺住民も集団訴訟を続けている。〔共同〕

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